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2009年01月28日

なるほど番長 匠魂

今回、お迎えした匠は、
お米の匠 西島豊造さん


西島さんは、先日「食品流通構造改善促進機構」が主催する
「優良経営食料品小売店等全国コンクール」で、
「農林水産大臣賞」を受賞されました。
お米のブランド化への功績が認められての受賞となりました。

番組には2回目のご登場となりますが、今回は、この冬の時期の
美味しいご飯の炊き方と、迎える春のイベントなどで
お勧めのお米のお話を伺いました。


●この季節の美味しいご飯の炊き方があるとか?

現在の東京は、あちらこちらで静電気が起こるほどに乾燥しきっている状態。
そのため、お米は乾燥し続けていて、米粒を触ってみると、
既にシットリ感が無くなってしまって、サラサラとした状態に
なっていることでしょう。

この状態のお米を、強めに研いだり、乱暴に研いだりすると、研いでいる時から、
米粒が割れてしまい、その結果、柔らかい部分と硬い部分が一緒となって
炊き上がってしまうことがあります。
ムラになって炊き上がっているという状況であれば、研ぎ方を
弱めにしてみてください。

また、浸水時間によっても、炊きあがりが大きく違ってしまっています。
お米が硬く炊き上がりやすいという状況であれば、浸水時間
を5~10分程度多めに取ってみてください。
それだけでも、炊き上がりの柔らかさや粘り具合が、今までよりも
強くなってくると思います。
浸水時間を長めにしても、「それでも、まだ硬い」と感じるようでしたら、
昔ながらの2時間の浸水時間を試してみてください。
お米は2時間浸水させることで、米粒に含む水の量が100%と
なりますので、2時間浸水させれば、ムラになって炊き上がることは、
ほぼ無くなると思います。


●秋のいただいた新米の上手な保存方法?
美味しく食べるための保存方法はお布団などをしまうときに使う真空バックに
小分けにして常温で保存してください。
冷蔵庫などに入れる必要はありません。


●美味しく炊く方法は?

新米もこの時期だと3ヶ月を経過しています。3ヶ月を経過するとお米は
酸化してしまうので、まず、金のザルに入れてかき回してください。
水に浸すこともなく、ただ混ぜるだけで結構です。これを再生米といいます。

あまりに古くなった場合は、新しいお米を混ぜてブレンド米として
甦らせて下さい。


●冬のこの時期、またこれからの季節のイベント毎に
マッチする美味しいお米を教えて下さい。

まず、お鍋に合うお米とは?       

鍋に合うお米というのは、実は鍋の具材と味付けとのバランスで決まるのです。

水炊き

お米は米粒が柔らかすぎたり、味が濃すぎたりしてしまうと、
鶏肉の旨味が半減してしまいますから、さらっとした食感で、喉越しがよく、
ほのかな甘味を持っているお米が理想となります。

新潟県佐渡「朱鷺と暮らす郷」コシヒカリ
秋田県「じゃんご米」あきたこまち
富山県「五箇山」コシヒカリ
…などがお勧め

キムチ鍋

辛味があったり、刺激があるような鍋については、お米が、
その辛さを消してくれるものが良いでしょう。
お米に甘味が合ったり粘りが強かったりすると、口の中に辛さ等が、
いつまでも残ってしまうだけでなく、麻痺してしまって、お鍋の美味しさが
感じなくなってしまいますし、沢山食べられなくなってしまうからです。

北海道「あぜ香るななつぼし」
福井県「花キラリ」
…などがお勧め

すき焼き

シッカリとした味がついている場合は、味の濃さを競わせてしまって、
思いっきり満足感を感じるように食べるか、鍋の味を楽しむように
食べるかの二つの食べ方があります。
競わせて食べる場合は、粘り強く、甘味があるお米が良いでしょう。

長野県「幻の米」コシヒカリ
佐賀県「あうちヒノヒカリ」
…などがお勧め

●春といえば、お花見ですか、お花見にマッチするお米とは?

~お花見というと、お料理を食べるだけでなく、外の空気をたっぷりと
吸いながら、周りの風景や香りも楽しみながら一緒に食べているので、
お米の味としては、濃くなく、でも甘味があって、喉越しが良い、
自然というおかずが映えるお米が良いでしょう。

茨城県「みずほちゃん」コシヒカリ
埼玉県「こうのとり伝説米」彩のかがやき
佐賀県「あうち夢しずく」
…などがお勧め 


●西島さんの講演があるとか?

★3月7日〔土〕 午後 東京農業大学にて、
お米マイスター全国ネットワークでは、
このたび全国農業協同組合中央会と協力して「学校給食フォーラム」を
開催することとなりました。
これは、首都圏の栄養教諭や教師を1,000名から1500名を
集めてのイベント(セミナーや試食会、展示等)を開催し、
学校給食の米飯回数を増やそうというものです。
興味のある方は、どうぞ。

★そして今秋、ポプラ社より、50銘柄米の特徴と
そのお米に合うレシピ紹介の本を出版予定です。

投稿者 たまなび : 2009年01月28日 17:40

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