« 今日のメッセージテーマは『ザ・寿司』です! | 本日のメッセージテーマは『靴と私』です! »


2010年05月19日

寿司ネタの達人

3697鮨.jpg


今回、お迎えしたのは寿司ネタの達人、
野村祐三さん

野村さんは、フリーのライターとして、全国の海岸線を歩き、
漁師料理、漁業、食全般、また旅の記事を寄稿し、
もっとも数多くの漁師に会っているジャーナリスト。
水産ジャーナリストの会、食生活ジャーナリストの会の会員でもあります。
たくさんの本を書かれていますが、
最近『寿司ネタの通になる』という本を書かれました


●さっそくこの時期、美味しい魚を教えて下さい?


★カツオ…この時期、日本列島に沿って時速30キロでひた走る
 カツオは大きく太っているのが美味しい・・・太っているのは
 縞模様の幅が広く模様がぼんやりしているのが特徴
 

★カンパチ…天然のものは量が少なくほとんどが養殖。養殖といっても
 餌の改良や運搬方法でその質はかなり向上している。東京圏で
 人気の魚ですが、関西ではこちら。
        
★ヒラマサ…西日本で人気の魚だ。この時期、大阪以西のすし屋では
 欠かせないネタの一つ。
        

★コチ…別名「夏ふぐ」「照りゴチ」。稀少な白身魚。太陽が照り付ける
 暑い日にほおばると涼しい気持ちになれる寿司ネタのひとつ。


★マコガレイ…全国ブランドの城下がれいは、この魚の地方名。
 カレイの中で、一番の美味と断言する寿司職人は少なくない


●この時期の特に野村さんお薦めの絶品は?

★シンコ(旬=6月末~8月)…コノシロの幼魚=シンコはほかのネタでは
 味わえない風雅な香味を持つ。ハシリは高価なので、値が落ち着いてから
 注文する。


★マアジ(旬=5~9月)…マアジには瀬付きと回遊する2種類があり、
 瀬付きのほうが脂ものって美味。多くが釣りで漁獲される瀬付きは
 稀少で高価だが、すしネタにも向く。
        

★ケンサキイカ(4~8月)…東京圏のすし屋では「アカイカ」と
 呼ばれることが多い。
 スルメイカよりもコリコリ感があり、上品な味わいが酢飯とよく合う。

●お寿司屋さんで、こういうお店はダメというチェック・ポイントは? 

■店内に一歩足を入れたときに酢のにおいが鼻を刺激し、魚の生臭さが
 漂う店は論外。魚の扱いがずぼらで掃除が徹底していないためで、
 そんな店のすしがうまいわけがない。


■魚市場へ足を運び、自分でネタの魚介を仕入れていること。魚の目利きに
 すぐれていること。ふだんから産地などをよく勉強していること。 

■ネタの仕込みがていねいな店であること。たとえば、光り物では
 魚の大きさや時期によって酢の割合、漬け時間などに
 よく気配りしていること。
 (いい店は仕込みに腕前が求められる光り物がうまい!


●今後の予定は・・・・?

今、地魚料理の取材で全国を歩いている。刊行はいつになるか
まだ決まっていない。
また輸入魚や養殖魚の本を書きたいと考えている。

投稿者 たまなび : 2010年05月19日 17:21

文化放送へ戻る