2006年05月31日

広島。何かと個性的。

ライオンズの試合が長引いてしまいました。
夜も9時半になりゃ、子供は寝るっちゅうもんですよ。

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あ~あ、起きちゃった\(´O`)/

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レフトスタンドが大声を張り上げたからです(;-_-;)

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プロ野球応援のアダムとイヴ”広島カープファンの皆さんが
大挙、所沢に押し寄せています。
スタンドにトランペットを持ち込んだのも( ^0^)θ~♪
選手別の応援歌を奏でたのも♪o(^0^o)♪o(^-^)o♪(o^0^)o♪
ゲームの合間にジェット風船を飛ばしたのも(丿`▽)丿━━━━*
ぜ~んぶ、カープの応援団が最初なのです。

彼らが編み出した応援スタイルで
唯一、他でマネされないのは“スクワット”。
攻撃中、声を張り上げながら立ったり座ったりする、という
スーパーハードコアな動きを毎試合こなす姿に、頭が下がる思いです。
ここの外野スタンドはイスがない分、深い屈伸になってしまい
とんでもなく疲れてしまうことに去年の交流戦で気づいたのでしょう。
この2日間は立っているだけです。
広島戦は、このスクワット応援を観るのも楽しみなのになぁ(;´д` )

そういえば、西武が広島に遠征してからもう2週間が経ちます。
あちらの本拠地・広島市民球場です。

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繁華街のど真ん中にあるのがやっぱり信じられません。

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♪左は市民球場 右にはバスターミナル♪
それにしても近すぎます!

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最寄駅は路面電車(!)の【原爆ドーム前】。

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道路の向こう側に、ほら、ホントにあるんです。

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球場は築50年になろうか、という歴史的建造物だけに
放送席の時計も、何てアンティーク!

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この放送席、背伸びも出来ない作りなのです。
ましてや後ろにイスを引いたら
一人高角度バックドロップを喰らいます☆⌒(>。≪)

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ただし、目線の高さはフランチャイズ12球場で最も低い場所にあり
投手と打者の火の出るような攻防を間近で見られる幸せで一杯です。
手を伸ばせばバックネットに触れるブースって、そうはありません。

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ボール犬・ミッキーだって、かぶりつきで。

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参考までに、平均的なブースからの風景を。
神宮球場です。

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ね、明らかに違うでしょ?

2日目は、雨で中止。

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そこかしこで目にする、こんなメッセージに誘われて・・・

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新球場予定地のJR広島駅・貨物ヤード跡地へ行ってみました。

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まるで何もなし。
こけら落としは2009年。何だか心配です。
でも、ここに天然芝の球場が完成したら
まるで、シアトル・マリナーズのホーム“セーフコ・フィールド”のように
すぐ隣を、警笛を上げた電車がひっきりなしに通過するのかも。

せっかくの広島です。お好み焼きでも食べないと。

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なぜか分かりませんが、東京で食べるよりも美味しいんです。

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店に貼られた芸能人のサイン。この方々のものは珍しい気がします。
ご主人は「全員揃っていなかったのが悔しい」そうです。

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とにかく個性的な街・広島。
あちこち歩いているだけでも飽きないところです。
でも、やはり原爆と切り離して語ることはできません。
近いうちに今度は“ヒロシマ”の話をお届けします。

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投稿者 斉藤一美 : 23:36

2006年05月24日

豪雨、カミナリ、あと1球

これが今夜の夕食でした。

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ロッテvs.阪神の千葉マリンスタジアムは
この後とてつもない豪雨に見舞われたので・・・

  どうせ中止になるんだろうなぁ(゜∇ ゜)
  球場でメシ食うだけで終わり!って超楽チンな仕事だなぁ(≧∇≦)

・・・とか考えて黄色(写真参照。薄ーい卵焼きでくるんであります。
言うまでもなく、黒は海苔です)のかんぴょう巻きを頬張っていたら

ピカッ!

ドッゴーンッ!

バリバリバリ!!

ドワーンッッ!!!

カミナリです。しかもかなりタチが悪いヤツ。
だって、五臓六腑に響き渡るくらい凄まじかったんですよ!
音だけで判断すれば、目の前に落ちたとしか思えない代物でした。
なのに、2万を数える人々は、どうやら無事(  ̄ ̄∇ ̄ ̄; )

じゃあ、ホンットに目の前に落ちていたら・・・・・・・
と想像すると妄想生地獄にハマってしまいました(;-_-;)

この時点で、まだイスに座ったお尻にビリビリ響いていたんです。
五月の夕立、あな恐ろしや~\(_ _;)/~

が、30分遅れとはいえプレイボールとなりました。
営業面や日程の問題からも、仕方ないですよね。

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それにしても、阪神ファン。
5回裏、2点リードも2死満塁の大ピンチ。
打者・ロッテ里崎を投手・ダーウィンが2ストライクに追い込んだ途端

あと1球!あと1球!あと1球!あと1球!

・・・って叫んだのには、笑いました。
ご存知、阪神応援団名物・9回2死2ストライクのシュプレヒコールです。

雨と稲妻の中、このイニングさえ終われば試合成立で中断に入り
間違いなく、愛するタイガースがコールド勝ちを収めるのだから
頼むダーウィン、抑えてくれ!あと1球だ!・・・っちゅうわけです。
5回でゲームが終わることを確信しての、粋な応援でした。

里崎は空振り三振。
虎党の願いは叶い、予想も的中です。
この後、審判団はゲームを中断させて
30分少々様子を見ているうちに、雨は激しさを増しました。
結果、コールドゲームで阪神の5連勝。
応援団のギャンブルは“吉”と出たわけです。

チーム同様に、ファンも手強いのがタイガース。
束になってかかって来るから、どちらの本拠地か分からなくなります。
ライオンズが迎え撃つのは、あさって金曜から。
僕も負けずにマイクの前で吼え続けます(ヽ ̄□)/≪≪

投稿者 斉藤一美 : 23:59

2006年05月23日

ボログ その8〈PNFって何?〉

ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜のケガがきっかけです。
今回のボイス・ブログ~略してボログ~は・・・・・・・・・

roprioceptive( ・◇・)?  
euromauscular(- .-)ヾ
acilitationヽ(´~`;)

プロプリオセプティブ・ニューロマスキュラー・ファシリテーション。
名前ほど難しくはありません。通称“PNF”の話をどうぞ。

[7:14]


取材先・PNFセンター info@pnf.jp 

投稿者 斉藤一美 : 23:51

2006年05月22日

まさか、日付が変わるとは・・

日曜の夜、神宮球場で仕事をしていたら
いつの間にか月曜日になっていました(^◇^ ;)

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こんなこと、生まれて初めてですよ。

大学野球の開催と重なるこの時期は、余裕を見て
フランチャイズ球場で日本一遅い
6時20分プレーボールに設定されているのに
この日はゲームの進行も遅かったうえ
東京六大学・春のリーグ戦を制した法政の表彰式でさらにズレ込み
試合開始が6時50分だった、という偶然も重なりました( ̄ー ̄)

熱戦でしたが、ファンの皆さんは終電を気にしながらの応援。
いつまでも球場には残っていられません。
ソフトバンク勝利の余韻は早々に冷めています.・゜゜・(/。\)・゜゜・.

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試合終了20分後にして、この淋しさ。

帰りの客が歩道にはみ出ないように
いつもは警備員が睨みを利かす“スタジアム通り”も
さすがに閑散としていました( ~◇) Zzz

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まったりとした青山の空気も、悪くないですけどね。

今夜書こうと思っていた《広島ネタ》は
また後日ということで└(^o^ )X( ^o^)┘

投稿者 斉藤一美 : 01:12

2006年05月20日

バットを握った松坂大輔

セの本拠地でパの投手が打席に入るのも
交流戦の楽しみの一つです。

世界へ羽ばたく“日本一の剛腕”松坂大輔は
金曜のベイスターズ戦・先発に向けて
バッティングの調整にも余念がありませんでした。
前日の木曜、広島市民球場での一コマです。

全体練習終了後、チームより一足先に横浜へと発つ直前・・・

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わずかな時間を惜しんでの・・・

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ティーバッティング!

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何とキレイなフラミンゴ打法でしょうか。
本来の「右」で振った後、体のバランスを整えるべく
このように「左」でもスイングしておく念の入れ様です。

努力の甲斐あって《∥b(`o´;)d∥》
本番では見事にタイムリーツーベースを放ちました!
この次、バットを握った時は
ゆっくりとベース一周する勇姿を見せてくれたりして(⌒▽⌒)ノ_彡☆

投稿者 斉藤一美 : 23:58

2006年05月15日

美声と共につく家路

ホームに戻って、流れが変わるだろう、とは思いました。
でも、ひどい負け方が3つ続いた後で
まさか西武が3連勝してくれるとは、さすがに予想できません。

しかも、相手がセの首位を走る、宿敵・巨人だったのですから!!

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左から豊田・鴨志田・西村・福田のグラブです。
西武からFA移籍したばかりの守護神・豊田が
巨人の若手投手達から慕われているのがよく分かります。

古巣のマウンドに立つ黒い野球帽の背番号20。
胸に右手を当てる精神統一のポーズを終えた瞬間
去年まで、彼に大きな拍手を送っていたライトスタンドは
一体どんな反応を見せたのでしょうか。
その答えは、日本シリーズ・LG対決までお預けです。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

ところで・・・
インボイスSEIBUドームのセ・パ交流戦は
毎試合1往復ずつ、池袋駅から直行便が走ります。
その名も“スタジアム・エクスプレス”。
先週の金曜が初のお披露目でした。

ホームに入って5分ほどで出発、という
過密ダイヤを縫っての撮影会なもので、こんな光景も。

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この場合、ヘッドマークは特大のシールなのです・・・。

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急いで貼りつつシワ一つ見当たらない、プロの仕事でした。

7割の乗車率で、定刻16:38に出発進行。
すると、スピーカーから聞き覚えのある声が。

『本日は、西武鉄道をご利用頂きまして、誠にありがとうございます!』

この特急の目玉は
レオの知将・伊東勤監督の車内アナウンスなのです。
おおらかで、深みのある美声は
こんなところでも魅力を発揮していました。

合間に、この僕が
去年のLG交流戦を振り返るナレーションでつないでいるうちに
もうじき所沢。監督の出番です。

『次はぁ~所沢ぁ~所沢ぁ~。
 小手指・飯能・新所沢ぁ~・本川越・拝島ぁ~
 国分寺方面はぁ~、お乗換えです』

危うく、耳から耳へスルーしてしまうところでした!
だって、ホンモノの“車掌節”で喋ってるんですから!!
拝島をいじまというあたり
さすが、西武グループ在籍・四半世紀だけのことはあります。

しかし、この名調子を拒絶するかのように
ずーっとイヤホンを両耳に突っ込んで音楽を聴きながら
ケータイ片手にメール三昧だった若い女の子がいたのです。
彼女は“スタジアム・エクスプレス”最初の停車駅・所沢で
さっさと降りてしまいました・・・。
球場には、最初から用がなかったみたいです。

いよいよドーム、というタイミングで、車内では
両チームの応援歌【吠えろ、ライオンズ】【闘魂込めて】を
ガンガン流し、力ずくで盛り上がりました。
車窓の風景が緑の木々に変わった頃、伊東監督の声。

『選手達は、熱い、最高のプレーをお見せします。
 ライオンズにご声援、お願いいたします!
 本日は“スタジアム・エクスプレス”をご利用頂き
 誠にありがとうございました!』

見事、締まりました。
ここから巨人を3タテですよ。最高の滑り出しです。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

この3連戦の僕の仕事は、文化放送名物・一発レポーター。
外野スタンドで、ホームランボールを追いかける肉体労働です。
スポーツアナは、各自、こんなMyビブスを着込んで
歩く広告塔と化します。

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前も、バッチリ、ネーム入り。

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週末のG戦。スタンドは熱気ムンムン・・・

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・・・のはずですが、土曜は氷雨と強風で
寒さがハンパじゃありませんでした。
自然と共に生きるインボイスSEIBUドーム。
こんな日は外に近いほど、実はレインコートが必要です。

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足元に傘をおきたい所ですが、外野はスロープ型の自由席なので
その分スペースを占めるため、他の方のジャマになってしまいます。
だから、こうして後ろの壁に立てかけまくるのです。

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ライトもレフトも、壁の近くは傘だらけ!
全く、どこの宴会場に来ちゃったんだろう、という感じでした。
猛者は、ハンガー持参です。
ここまで来ると、我が家同然ですね。

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レフトスタンド外壁のポスタースペース。
日頃はパ5球団のものが貼られていますが
今や、セ6球団に変わりました。

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まず、巨人。納得の人選。

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ヤクルトは岩村のバストアップ。

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僕のツボに入ったのは、中日。
ボールの握りを見せて笑う山本昌の隣に、川相。
せっかくバットをもっているのに、ここでも送りバントの構えです。

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世界一の犠打男の面目躍如とはいえ
『万博が終わった愛知を元気にするのはオレたちだ!』って
言われてもなぁ。指を差して爆笑してしまった僕を許して下さい。

ライオンズが勝利を収めると、ファンの祝福を受けながら
この“ビクトリーロード”を上がって行きます。

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その真裏にあるのが、この階段。
敗戦の時のルートです。
とても、長くて辛く感じるのはなぜでしょうね。

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。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

とにかく、ライオンズは3日連続で
ビクトリーロードを上がる栄誉に浴しました。
帰りの“スタジアム・エクスプレス”に満たされた気分で乗っていると
聞き覚えのある声が。

『間もなく、池袋、池袋です。
 どちら様もお忘れ物の無き様、お願いいたします。
 本日は“スタジアム・エクスプレス”をご利用頂き
 誠にありがとうございました。
 西武ライオンズ監督の、伊東勤でした』

まさか、ここでも聞けるとは。
油断していただけに、余計、心に沁みました。
本当に人を“ホッ”とさせる声ですよ。
この声で小椋佳やかぐや姫を歌い上げてしまうのだから
監督とカラオケをご一緒した日にゃ、癒されまくりです。

んじゃ、火・木と実況なので
これから新幹線で広島へ行ってきまーすっ!

投稿者 斉藤一美 : 02:44

2006年05月11日

悪夢の中で下げた溜飲

西武ライオンズにとって、悪夢のような交流戦の開幕でした。

スワローズとの3連戦で、毎日が2ケタ失点。
3日間で打たれたホームランは、計13本。
僕が実況の今夜は、14-3。
おとといの10-8、昨日の14-8よりも
コテンパンに叩きのめされてしまいました(TロT)
じゃあ、西武には何も良いことがなかったのか、というと
そんなこともありません""\(・_・)

今日の収穫は、レフトスタンドで声を枯らした
ライオンズファンの皆さんの存在。
敗色濃厚な9回表の攻撃で
応援団のトランペットが奏でたメロディーは
何とチャンステーマだったのです(  ° ▽ ° ;)
 
選手には、それぞれ応援歌が決められています。
でも、試合の中盤から終盤にかけて得点圏にランナーが進み
『絶対ここは点を取りに行くぞ!』という場面では、別。
誰がバッターボックスに立とうが、万が一アウトになろうが
攻撃が続いている限り
ノンストップでリフレインされる曲こそが、チャンステーマなのです。

これが球場に響き渡る瞬間、自然と、ファンはより強く結束し
相手チームに襲い掛かっていく雰囲気が作られます。
応援団は、いつもゲームの流れを読みながら
この“切り札”を出すタイミングを計っているのです。

今夜、最初で最後のチャンステーマが流れたのは
ライオンズが14-2と大量リードを許した9回表。
しかも、イニングの先頭打者が打席に立った時。
つまり、チャンスでも何でもない場面( ̄ー ̄)

とにかく、その喜びようはフツーではありませんでした!!!
西武ライオンズ・関東応連が誇る【チャンステーマ】が流れたからです。

この曲は、左にジョギング└|∵|┐=========
右にジョギング=========└|∵|┐しながら
合間に右の拳を突き上げて
ジャンプする☆ミ(ノ^^)ノ・・・・という派手な振り付けで
ファンからは絶大な支持を得ています。
そんなお待ちかねのメロディーが聞こえようものなら
ここまで3時間は貯めてきたウップンを晴らすのに好都合とばかり
通路の広い神宮球場で、皆、走る、走る。
今日に限って言えば、ほとんどの方が全力疾走でした。

あれで、明らかに空気の“色”が変わったんです
“色なき色”なので目には見えませんが、変わったのが分かりました。

簡単に2死を取られた後
相手のエラーで首の皮一枚つながったら
後続のバッターが、ここまで全く聞けなかったような快音を残し
連打で、鮮やかに、1点をもぎとったのです。

解説の笘篠(とましの)賢治さんも同意して下さったので
あえて言わせていただきます。

これは
レフトスタンドのファンに
取らせてもらった1点だ、と。

ひいきのチームがイケイケ状態で応援するのは当たり前。
苦しい時にこそ、ファンの爆発的な声援が必要なのです。

『溜飲を下げる』って、こういうことなんですね(* ̄∇ ̄*)

投稿者 斉藤一美 : 23:59

2006年05月08日

初心に帰る“外郎売”

僕は、学生時代にアナウンス技術を学んでいなかったにもかかわらず
文化放送に採用してもらったスーパーラッキーボーイでした。
でも、こんな青二才がプロのレベルに達するためには
発声・発音・メリハリと、高低・緩急・テンポ感・・・
あらゆる喋りの要素を一刻も早く身につけなければなりません。

これら全てを手っ取り早く鍛えられるのは
【外郎売(ういろううり)の口上】なのです。
来る日も来る日も【外郎売】。
色んな声で【外郎売】。
その日の仕事は【外郎売】の練習だけ、なんて日もありました。

ういろう。
この場合、名古屋名物の和菓子ではなく、薬の方。
発祥の地は600年以上前の中国。
神奈川県小田原市で今なお作られています。
俗に言う“仁丹”みたいなもので、ノドに効くタイプ。
江戸時代には痰切りなどの万能薬として重宝されました。

そこで【外郎売】。
いわゆる“歌舞伎十八番”の一つで
成田屋(今なら、市川團十郎・海老蔵の親子とか・・)に
代々伝わる“お家芸”の演目なのです。
これが、今月、歌舞伎座で上演中、と聞いたからには
じっとしちゃいられません!

父の敵・工藤祐経(すけつね)を追いかける曽我兄弟。
お付きの者を従えて大磯でくつろぐ工藤を討ち取ろう、と
弟・曽我五郎が【外郎売】のフリをして一人乗り込んできました。

  
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『この薬はね、一粒飲んだだけで病が治るだけでなく
 舌がまわってまわって、そりゃもう困るくらい!
 よろしければ、ちょっとお聞かせしましょうか?』
てなノリで、【外郎売】はその場で早口言葉を披露する
・・・というのがお約束なのです。
言ってみれば“ガマの油売り”みたいなもの。
だから工藤も心得ていて
「おぉ、それは面白い。
 じゃあ、例の“立て板に水”の喋りを聞かせてくれるか?」
とノッてきます。

ここでようやく【外郎売の口上】となるわけです。 

曽我五郎を演じるのは、ご存知、市川團十郎。
度重なる白血病との闘いに打ち克って
1年ぶりに歌舞伎座に帰ってきた、という話題性もあります。

一度でいいから《本物》を観たい!
5月25日までなら、スケジュール的に今日しかない!!
【外郎売】だけ観られれば充分だ!!!

こんな時には、やっぱり一幕見(ひとまくみ)でしょ!!!!

昼の部(11時~)・夜の部(16時~)で
それぞれの演目ごとに料金が設定されています。
つまり、コース料理を単品で注文するようなもの。
例えば、1等席が15000円のところを
【外郎売】の〈一幕見〉なら800円でOKなのです。

エリアは歌舞伎座の一番後ろの4階席。

正面玄関の・・・・・・・

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左側にあるこの専用入口から、ひたすら上っていきます。

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ビックリしましたよ。
あまりに熱気ムンムンで。
何回も通うためには、安い料金で楽しむしかないのです。
その点は、球場の外野席と何ら変わりません。
拍手の大きさも、1階<2階<3階<4階という感じで
立ち見とはいえ、居心地は最高でした!

【外郎売の口上】を見事にやり遂げた五郎が
場の和やかさに付け込んで工藤を討つチャンスを狙っていると
兄・曽我十郎が駆けつけ
「まだ、その時ではない」とたしなめて、幕。

わずか40分弱の内容に、歌舞伎の魅力が濃縮還元されていました。
これぞ“十八番”の重みなのかも知れません。

そして・・・團十郎の、味わいある口上。
《本物》を目撃した感動が、胸を貫きました。
右も左も分からないアナウンスの世界で
必死に基礎を磨いた新人の頃ではなく
今、この時期に観たからこそ
「初心に帰れ」という意味があるような気がしてならないのです。

昔、【外郎売】の練習のし過ぎで、ノドから血が出たのには笑いました。
外郎はノドの薬のはずなのに、ね。

参考までに、ご覧下さい。

投稿者 斉藤一美 : 23:30

2006年05月05日

札幌へ、美味しい出張

1ヵ月ぶりの出張で、札幌に行って来ました。

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すいません(ToT)>゛
僕にとって“札幌”で真っ先に浮かぶのはこの風景なんです。
歌舞伎町同様、ここでも客引きの取り締まりは厳しかったですね。

まぁ、歓楽街はさておき
こちらの方に足繁く通わなければ上司から怒られてしまいます。

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ゴールデンウイークとはいえ、まだ雪が残る札幌ドームです。

北海道日本ハムvs.西武の3連戦が開催されました。
札幌市営地下鉄・福住(ふくずみ)駅から
歩いて10分のところにあります。
構内に応援ポスターが貼ってある点は博多と一緒ですが
目立つのはこれ1枚だけ。やや控え目な感じがしました。
やはり土地柄なのでしょうか?

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ちなみに、この地下鉄、けっこう個性的なんですよ。
まず、全ての車両の間に扉がありません。
連結部も六角形のせいか、何となく広々としている気がします。

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車両の幅は3mほどで
新幹線を除く日本の鉄道では最大だそうです。

で、ここが網棚の位置。

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ところが、よく見ると・・・

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網棚がないのです w(°o°;)w

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『忘れ物をなくすためですよ。
 あと、地下鉄に長時間乗る方もほとんどいらっしゃいませんから』と
駅員の方は話していました。

でも、僕には、野球の資料をギッシリ詰めたリュックサックを
たとえ2~3駅でも網棚に載せるクセがあるのです。
そうとは知らず、いつも通りに「ヨイショ!」とやったら
ストーン!!と落ちてきて肝を冷やしたことが、一度だけ。
シーズン中の荷物は、ゆうに8kgを超えています。
その席に誰か座っていたら・・と思うと、あぁ、恐ろしい・・・。

再び、札幌ドーム。
外から、センター・バックスクリーン方向を望むと
こんな景色が広がっています。

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手前はサッカーのグラウンド。
ここで芝生を養生させながら、コンサドーレ札幌のゲームの時は
ドームの中にウイ~ンと入れて
終わったらウイ~ンと出す・・というわけです。

で、今は野球仕様。

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振り返れば、希代のエンターテイナーの個人広告。
ポケットマネーで出しちゃうんですから、ねぇ。

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今年からは、メッセージもつけちゃったりして。
アメコミっぽい画風が、やけにハマっています。

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背番号1のユニフォーム姿を目に焼きつけておかないと。
“その日”まで、もう半年を切っています。

球団マスコットB・Bの部屋。スタンド裏の通路にありました。

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北海道での《彼》の知名度は絶大で
人気投票をすると、SHINJOに次いで2位に入って来ます。
つまり、来シーズンは
選手を差し置いてトップに立つ可能性がある、ということです。
なので、この場所で【B・B】に会える時間帯は
試合中にも関わらず行列が出来てしまいます。
40~50分待ちは覚悟しなければいけません!

《彼》は、一日中「どうすれば皆が喜んでくれるか」
「ファイターズのファンを増やす良い方法はないものか」
ということばかり考えているマスコットです。
僕とススキノで食事をした時も、チームへの思いを熱く語っていました。
【B・B】が注文したのは“鮭のチャンチャン焼き”と“ホッケの開き”。
《彼》はこんなところでも『熊』でした。徹底しています。

「それなら」と僕が頼んだのは“八角(はっかく)の塩焼き”。

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超コワモテな外見ですが、白身が程よく淡白な味わいです。
【B・B】は「こんな魚、食べたことがない!」と驚いていたので
かえって僕の方がビックリ。
奇しくも道産子ではないことが判明してしまいました。

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ご存知、大通公園とテレビ塔。
日没後でも、意外と趣があるものですね。

いつも楽しい、札幌の街に行けるなんて。
文字通り、美味しい出張でした。
今回の極めつけは
札幌三越で見つけた小樽のルタオ“ドゥーブルフロマージュ”。
渡辺美里さんからの強烈なプッシュがあったので
試しに買ってみました。

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これでもか!というくらい絶品のチーズケーキでした。
帰宅後、一人で夢中になって食べてしまい
4分の1しか残せなかったので、家族からはブーイング。
いや、こりゃ衝撃的な味。ゼッタイお薦めです(*^0^) =3

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投稿者 斉藤一美 : 23:56

 

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