2006年05月15日

美声と共につく家路

ホームに戻って、流れが変わるだろう、とは思いました。
でも、ひどい負け方が3つ続いた後で
まさか西武が3連勝してくれるとは、さすがに予想できません。

しかも、相手がセの首位を走る、宿敵・巨人だったのですから!!

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左から豊田・鴨志田・西村・福田のグラブです。
西武からFA移籍したばかりの守護神・豊田が
巨人の若手投手達から慕われているのがよく分かります。

古巣のマウンドに立つ黒い野球帽の背番号20。
胸に右手を当てる精神統一のポーズを終えた瞬間
去年まで、彼に大きな拍手を送っていたライトスタンドは
一体どんな反応を見せたのでしょうか。
その答えは、日本シリーズ・LG対決までお預けです。
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ところで・・・
インボイスSEIBUドームのセ・パ交流戦は
毎試合1往復ずつ、池袋駅から直行便が走ります。
その名も“スタジアム・エクスプレス”。
先週の金曜が初のお披露目でした。

ホームに入って5分ほどで出発、という
過密ダイヤを縫っての撮影会なもので、こんな光景も。

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この場合、ヘッドマークは特大のシールなのです・・・。

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急いで貼りつつシワ一つ見当たらない、プロの仕事でした。

7割の乗車率で、定刻16:38に出発進行。
すると、スピーカーから聞き覚えのある声が。

『本日は、西武鉄道をご利用頂きまして、誠にありがとうございます!』

この特急の目玉は
レオの知将・伊東勤監督の車内アナウンスなのです。
おおらかで、深みのある美声は
こんなところでも魅力を発揮していました。

合間に、この僕が
去年のLG交流戦を振り返るナレーションでつないでいるうちに
もうじき所沢。監督の出番です。

『次はぁ~所沢ぁ~所沢ぁ~。
 小手指・飯能・新所沢ぁ~・本川越・拝島ぁ~
 国分寺方面はぁ~、お乗換えです』

危うく、耳から耳へスルーしてしまうところでした!
だって、ホンモノの“車掌節”で喋ってるんですから!!
拝島をいじまというあたり
さすが、西武グループ在籍・四半世紀だけのことはあります。

しかし、この名調子を拒絶するかのように
ずーっとイヤホンを両耳に突っ込んで音楽を聴きながら
ケータイ片手にメール三昧だった若い女の子がいたのです。
彼女は“スタジアム・エクスプレス”最初の停車駅・所沢で
さっさと降りてしまいました・・・。
球場には、最初から用がなかったみたいです。

いよいよドーム、というタイミングで、車内では
両チームの応援歌【吠えろ、ライオンズ】【闘魂込めて】を
ガンガン流し、力ずくで盛り上がりました。
車窓の風景が緑の木々に変わった頃、伊東監督の声。

『選手達は、熱い、最高のプレーをお見せします。
 ライオンズにご声援、お願いいたします!
 本日は“スタジアム・エクスプレス”をご利用頂き
 誠にありがとうございました!』

見事、締まりました。
ここから巨人を3タテですよ。最高の滑り出しです。
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この3連戦の僕の仕事は、文化放送名物・一発レポーター。
外野スタンドで、ホームランボールを追いかける肉体労働です。
スポーツアナは、各自、こんなMyビブスを着込んで
歩く広告塔と化します。

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前も、バッチリ、ネーム入り。

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週末のG戦。スタンドは熱気ムンムン・・・

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・・・のはずですが、土曜は氷雨と強風で
寒さがハンパじゃありませんでした。
自然と共に生きるインボイスSEIBUドーム。
こんな日は外に近いほど、実はレインコートが必要です。

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足元に傘をおきたい所ですが、外野はスロープ型の自由席なので
その分スペースを占めるため、他の方のジャマになってしまいます。
だから、こうして後ろの壁に立てかけまくるのです。

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ライトもレフトも、壁の近くは傘だらけ!
全く、どこの宴会場に来ちゃったんだろう、という感じでした。
猛者は、ハンガー持参です。
ここまで来ると、我が家同然ですね。

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レフトスタンド外壁のポスタースペース。
日頃はパ5球団のものが貼られていますが
今や、セ6球団に変わりました。

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まず、巨人。納得の人選。

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ヤクルトは岩村のバストアップ。

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僕のツボに入ったのは、中日。
ボールの握りを見せて笑う山本昌の隣に、川相。
せっかくバットをもっているのに、ここでも送りバントの構えです。

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世界一の犠打男の面目躍如とはいえ
『万博が終わった愛知を元気にするのはオレたちだ!』って
言われてもなぁ。指を差して爆笑してしまった僕を許して下さい。

ライオンズが勝利を収めると、ファンの祝福を受けながら
この“ビクトリーロード”を上がって行きます。

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その真裏にあるのが、この階段。
敗戦の時のルートです。
とても、長くて辛く感じるのはなぜでしょうね。

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とにかく、ライオンズは3日連続で
ビクトリーロードを上がる栄誉に浴しました。
帰りの“スタジアム・エクスプレス”に満たされた気分で乗っていると
聞き覚えのある声が。

『間もなく、池袋、池袋です。
 どちら様もお忘れ物の無き様、お願いいたします。
 本日は“スタジアム・エクスプレス”をご利用頂き
 誠にありがとうございました。
 西武ライオンズ監督の、伊東勤でした』

まさか、ここでも聞けるとは。
油断していただけに、余計、心に沁みました。
本当に人を“ホッ”とさせる声ですよ。
この声で小椋佳やかぐや姫を歌い上げてしまうのだから
監督とカラオケをご一緒した日にゃ、癒されまくりです。

んじゃ、火・木と実況なので
これから新幹線で広島へ行ってきまーすっ!

投稿者 斉藤一美 : 2006年05月15日 02:44

 

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