2008年04月01日

ポジション固定でピッカピカ☆

この10日間余り、プロ野球中継はもちろん
【うるわし】のゲストブッキングにも奔走する日々でした<(_ _)>
(一応、その成果は左下の番組お知らせスペースに記しております)。

そんな人の忙しなさにお構いなく、桜は華やかに咲き誇るのです。

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風速20mクラスの突風が吹いても、散るにはまだ早いとばかりに
薄桃色の花びら達は、必死に枝にしがみついていました(*≧m≦*)

プロ野球の打者がひたすらしがみつきたいのは、レギュラーの座です。

僕が愛する埼玉西武ライオンズで言うならば
“おかわり君”中村剛也内野手は、今、その真っ只中にいます。

彼とは何かと縁もあるので
2005年シーズンの大ブレークの再来を
ず~っと待ち望んでいるのですが
ここ2年間は成績が不安定なせいか
ベンチウォーマーに甘んじることが増え
ハッキリ言って鳴かず飛ばずの存在でした。
しかし、渡辺監督に代わった今年は
開幕以来<6番・サード>での出場が続いています。

今シーズンの初実況を担当した先週水曜の
日本ハム×西武戦の話です。

試合前、僕は取材を進めるうちに
ライオンズが不振の打線をテコ入れすべく
ベテラン・平尾博嗣内野手をスタメンで起用する、という情報を得ました。

しかも、7番・ファーストで。

確かに、前日の試合も途中から一塁を守っていましたが
「まぁ、そんなこともあるか」程度に受け流したものの
スタメンの一塁手となると
彼の阪神時代を通じても見覚えがありません。
本人に訊くと、案の定
『この前の中日とのオープン戦で
守備に就いたのが生まれて初めてだもん。
大体2月のキャンプまで、一切練習はしてなかったんだけど』
という答えが返って来ました。

ちなみに去年までの“おかわり君”は三塁手と一塁手を兼任しています。

ならば、どれだけ平尾選手が器用だとはいえ
華麗な足運びを見せつけるほど慣れ親しんだサードに、7番で平尾。
で、6番・ファースト・中村でいいんじゃないかなぁ、と
僕は考えたわけです。

どうしても腑に落ちないので渡辺監督に尋ねると、呆れた笑顔で

『中村はうちのサードのレギュラーだよ』

・・・と返されてしまいました。「恐れ入る」とはまさにこのことです。

去年まで力を出し切れていなかった若手選手を
単にレギュラーで使うところまでは
監督が本人の才能さえ認めていれば予想することができます。
でも“ポジション完全固定”のレギュラーとしての起用は
「実績十分」という条件が加わるはずです。
だからこそ『この選手を、絶対に一人前に育ててみせる!』という
指揮官の並々ならぬ決意に触れて
軽い火傷を負った気分を味わってしまいました(/_;)

「オレ、明日もスタメンかなぁσ(^_^;)?」と余分な思いを巡らせるケースと
「よし、明日はこういう風にやってみよう!」と考えられる場合とでは
明らかに心の安定感が違いますよね。
どちらの方が、持てる能力を
いかんなく発揮できる環境なのかは言うまでもありません。

当日の中村剛也選手は、2打席目で貴重なホームランを放ちました。

「一発、狙ってたんですよ。
だからバットにボールが当たった瞬間、ありとあらゆる背筋を使って
おりゃあ!って感じで“カチ上げたような”スイング・・・
いや、アッパースイングと違って
バットの始動からインパクトまではフツーなんスよ。
でも、バットに当たってからフォロースルーまでは
ずーっと札幌ドームの天井を見てしまったほど
この手の打ち方って、顔が上を向くんです」

何とまぁホームラン偏差値の高い話だこと( ̄◇ ̄;)
こんな打ち方をしているからこそ
滞空時間が極端に長い分、ファンもとことんワクワクする
芸術的な高い弾道のアーチを
レフトスタンドに架けることができるのです。

打球を遠くに飛ばす才能は、風のように速く走る才能と一緒で
選ばれし者にしか宿らない稀有な宝物です。
中村剛也という名の原石をこれだけ磨き続ければ、秋が深まる頃に
☆☆☆ピッカピカ☆☆☆に輝いているような気がしてきました(☆▽☆ )

あと、このホームラン実況の裏話は
左記携帯サイト内【ウラの一美】にて打ち明けておりますので f(^_^)

投稿者 斉藤一美 : 2008年04月01日 23:17

 

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