2005年12月12日

『愛の流刑地』映画化

今、人前で読めない新聞連載といえば
日刊スポーツ競馬面の『ひと肌脱ぐわ』
G1予想が外れるたび
矢部美穂が服を1枚ずつ脱いでいく、という企画です。
土曜にこの紙面を開く時に限って
いつもカミさんが隣にいるので、ゆっくり読めません。
予想も全く当たらず
有馬記念を前に、ついに脱ぐものがなくなってしまいました。
今から24日のニッカンを、どこでならじっくり読めるのか、検討中です。

そして、もう一つが日本経済新聞の小説『愛の流刑地』
案の定ですね、映画化。
おととしの秋から読み始めた日経が
がぜん楽しくなり始めたのが、その1年後。
『愛ルケ』連載スタートと同じタイミングなのは
今まで誰にも言えませんでした。
何せ話も挿絵もエッチなもので。

“渡辺淳一作・日経連載・人妻との不倫”
という三種の神器が揃えられた以上
『失楽園』を思い出すのは当然です。
だからって、主演・役所広司はないっしょ!

ただ、ハマリ役なのは間違いありません。
読んでいて、役所さんの顔しか思い浮かばなかったのです。
そのたびに、我ながら安易な想像力だな
と苦笑いしていましたがそうでもなかったのですね。
見方を変えれば
「渡辺先生、“第二の失楽園”を書きましょう!
そして、映画にしましょうよ!」という
最初から映像化ありきの作品で(村上龍『半島を出よ』もこの口でしょう)
主演・役所もすでに決まっていたのかもしれませんよね。
こうやって、巨匠が、特定の俳優をイメージさせる原稿を仕上げていく。
読者は感情移入しやすくなる。
う~ん、非の打ちどころが見当たらない!

しかも、僕、最近、役所さんのファンになりつつあるんですよ。
テレ東『ガイアの夜明け』で演じる
一人二役(時には五役!)の芝居と、案内役の使い分けが
あまりに絶品なもので・・・。
いつも同じ薄手の黒いコートを着ているのに
全くの別人になりきってしまうとは、恐るべし、無名塾。

てなわけで、何だかんだ言っても、この予想されたキャスティングを
『愛ルケ』読者は受け入れてしまうんですね。

さぁ、相手役・入江冬香はいったい誰だ!?
37歳・三人の子持ち。
製薬会社に勤める冷淡な性格の夫とは見合い結婚。
スリムな体形・控えめな性格。
女性としての悦びを感じた経験、一切なし。
しかし、主人公との逢瀬を重ねることで劇的に変貌を遂げ
ついには絶頂の最中で死んでしまう・・

こんな難しい役に体当たりするのは一体誰だ!?

ダメだ・・・夫役しか浮かんでこない。
意外な線で、小日向文世。どうでしょう?


投稿者 斉藤一美 : 2005年12月12日 19:39

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