2006年12月13日

参加できただけで、幸せ

ラジオドラマ『芝浜』で、恐れ多くも主役を演じました。

実は、俳優の方々がスケジュールの都合で来れないため
今日行われたリハーサル限定のメインに過ぎないのですが・・

何と風間杜夫さんの代役!

“現代のラーメン屋”と
“江戸時代の魚屋”の二役という難しさはあります。
でも、これを生放送中に観客の前で演じる風間さんに比べれば
僕にかかる重圧なんかゼロみたいなものです。
あと、次にこういう企画があった時に
今度は役が頂けるよう、思い切って演じました。

一つ一つのセリフに全ての想いを込めて感情を表現するのは
ホントに奥深い作業ですよね。
で、短い言葉ほど難易度が高い!
特に『え?』なんていう一言は、今持っている自分の表現力と
シナリオの理解力が試されるような気がして、ドキドキします。

それにしても、クライマックスでは驚きました。
石田ひかりさんの代役・吉田涙子アナがマジ泣きだったんです。
涙もろいこの僕でさえリハでは泣かないのに、文字通り“涙子”。
この『芝浜』は、きっと心温まるドラマに仕上がっています。

一発勝負の生放送という大きな賭け。
さらに、音作りも、生。
録音機材は一切使いません。
こうなると、弊社の切り札のお出ましです。
音響効果一筋50余年・玉井和雄ディレクター。

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キャンバス生地をミニ水車(?)にかけて
風の音を生み出しています。

浜で顔を洗うシーンと風呂の場面で大活躍。

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『芝浜』の原作と同じ、酒に溺れる男が主役です。
後半で、お茶も重要な小道具に。

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あれっ?この《波ザル》ってもしかして・・・

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ワ~オッ!やっぱり中には小豆だぜぃ!
波の音を表現するにはこれしかないっ!!

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(大)があるってことは(小)もあるの?
あ、あった。

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沖の波は(大)、浜の波は(小)だそうです。

音効エリアの全体像。
50種類近い道具が並んでいます。

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ダメ押しの情報。
風間・石田夫妻に絡む占い師(代役・菅野詩朗アナ)は
【チキチキマシン猛レース】のブラック魔王や
【ゲゲゲの鬼太郎】のねずみ男の声でおなじみの
大塚周夫(ちかお)さんです。

ここまでお膳立てされれば
ラジオ好きたるもの、もう聴くしかありません!
あさって15日(金)夜7時から。
障子を閉める音一つで登場人物の感情を表現する玉井Dの匠の技と
名優の皆さんとの強力タッグを、どうぞ堪能して下さい。

投稿者 斉藤一美 : 2006年12月13日 23:26

 

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