6月26日放送分後記

皆さま、こんにちは。安藤和津です。
今回お迎えしたゲストは、先週に引き続き、
写真家の浅井慎平さんでした。

1966年、ビートルズ来日の際、
日本人唯一の公式カメラマンとしてビートルズを追い続けた人物。
それが浅井慎平さんです。
ビートルズが使ったであろう物や見たであろう風景がおさめられた
浅井さんの作品『ビートルズ東京』はあまりにも有名ですが、
最初は、ビートルズも浅井さんの写真集も評価されていなかったとか。
当時、日本では、一部の熱狂的なファンをのぞき、
ビートルズはうるさい音楽という程度の認識でした。
それが、後に「素晴らしい」と評価され、
今や、浅井さんいわく「あの不良少年たちがクラシック」に。
価値観がどんどん変わっていく、そんな時代の流れを経験されている浅井さん。

現在、写真はもちろん、文筆活動も精力的に行っていらっしゃいます。
なかでも「俳句」は、お父様が陶芸家だったこともあり、
日常的に身の回りにあったそうで、もう40年以上も続けているのだとか。
何かを創り出すとき、人は新しいものを求めますが、
浅井さんは「様式は大切だ」と教えてくださいました。様式を知らなければ、
“本質”を知ることはできません。
本質を知って初めて、新しいものを生み出すことができるんですよね。
浅井さんにとって、写真も俳句も、同じ“表現する”ということ。
写真で1位をとっているから、他は次点でいい、とは思えない。
そんなところに浅井さんという人物の魅力が感じられます。


2浅井.jpg


そうそう、公式の場では本名で作品を出していることの多い浅井さんですが、
「風太」という俳号をお持ちだそうです。
風の字が浅井さんにぴったり! きっと磯の香りを含んだ海風ですね♪
帰り際には、世界中の水をさわったという浅井さんと握手を交わし、
「今、世界中の水にさわった!」とわくわくしてしまいました(笑)
私も気持ちは乙女なの〜(笑)

さて次回は、プロスキーヤーで冒険家の三浦雄一郎さんをお迎えします。
どんな冒険話が飛び出すのか、どうぞお楽しみに!!

2011.06.27

安藤和津 トークマルシェ

安藤和津さんがさまざまなジャンルで活躍されている方をお迎えして、その時々に興味と関心の高い話題を伺います。安藤和津さんは、エッセイストとして、二人の娘の母として、俳優・映画監督の妻として、CNNの元ニュースキャスターとして、母の介護をしてきた女性として・・・いろいろな視線で優しく面白くインタビューしています。日曜日の朝、トークのマルシェ(市場)へようこそ。


プロフィール

東京生まれ。初等科から高校まで学習院に学ぶ。
上智大学独文科卒業後、イギリスに留学。エッセイストやコメンテーターとしてテレビ番組に出演。夫は、俳優・映画監督の奥田瑛二氏。著書は『女盛りは子育て盛り-Momoko&Sakura』文化出版局、『月うさぎ』奥田瑛二絵、あすなろ書房、『あいうえお-安藤和津の主婦と生活』PHP研究所、『愛すること愛されること』講談社、『てきぱき家事絵本』小学館、『忙しママの愛情レシピ121』講談社、『愛すること愛されること』講談社<講談社文庫>、『さくらうさぎ』奥田瑛二絵、ミキハウス、『オムツをはいたママ-母との愛と格闘の日々』グラフ社、『長い散歩』学習研究社 など