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2009年10月25日

第28回~ウィーン~

皆さん、こんばんは。

お休み前のひととき、いかがお過ごしになりましたか?

今回も番組を振り返っていきましょう。

第28回は「ウィーン」についてご紹介しました。

13世紀から台頭し、20世紀初頭までヨーロッパに600年以上君臨した
ハプスブルク家。その歴代の王は優れた審美眼と熱意を持って、芸術を擁護し、
愛し続けました。
そんな栄華を極めたハプスブルク家の帝都として栄えたのが、オーストリアの首都・ウィーンです。

街をぐるっと囲むように、中世の城壁跡に構築された、全長4キロ、幅57メートルの「リンク」と呼ばれる環状道路が走ります。そしてその上を赤と白のコントラストがかわいいチンチン電車
「シュトラッセンバーン」が、リンク1週を20分から30分という、
まるでワルツのようなゆっくりしたテンポで回っています。

リンクの内側は、12世紀から16世紀までかかって建築され、今でも街のシンボルになっている
シュテファノン寺院や、ホーフブルク・国立オペラ座といった
歴史的建築物の並ぶ旧市街を含む歴史地区で、2001年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

リンクの外側には、「世紀末ウィーン」を代表するカールスプラッツ駅や映画
「第三の男」で有名な大観覧車のある「プラーター」など、近代のウィーンの姿を見ることができます。

首都なのに、どこかのんびりしている。それが、ウィーンのおもしろさです。
というのも、ウィーンはハプスブルク家の下で栄華を極め、20世紀初頭には
200万人の人口を持つ、当時世界で6番目の巨大都市となったのですが、
第1次世界大戦の敗戦で帝国は崩壊。諸民族は次々と独立していき、他に類を見ない勢いで、
人口はどんどん減少していきました。
その結果、ウィーンはロンドンやパリのような喧噪もない、穏やかな都市になっていきました。

「ゆったりと時が流れる街」ウィーン、
ウィーンの伝統が時代に押しつぶされずに、今も生活に流れているのは、
こんなところに秘密があったのです。

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投稿者 agqr : 2009年10月25日 10:27

 

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