noto.jpg

« 2009年06月 | メイン | 2009年08月 »

2009年07月21日

朗読紙片第8回「アンモナイトの夢」

朗読紙片第8回「アンモナイトの夢」

を掲載致します

目で見ながら、もう一度、松井五郎さんの世界を感じてみては

いかがでしょうか・・・


アンモナイトの夢

あれは4億2000年前
イアぺトゥスの海の浅瀬
光の粒を浴びながら
わたしは夢を見ていた

疾風の速さで地を這う蛇
雄叫びを上げて舞う鉄の鳥
灰色の森は泥の息を吐く

その瞬きの一瞬で
時はいくつもの扉を開き
我こそが支配者と名乗る
命の醜い連鎖を許す

石の河に溢れる獰猛な捕食者
手を汚さない匿名の哲学者
盲目の蜂に既に帰る巣はない

たとえ生まれても
ひとりでは立つこともできない
この惑星で一番ひ弱なその生き物は
神から手に入れた火を
天に向け 地に放ち
自らの時を焼きながら
愚行を繰り返す

どこかで雷鳴の轟く瞬間に
いつか目が覚めるのか
すべてが悪い夢だったと
いつか目が覚めるのか
問うことばに終わりはなく
答えもまたきりがない

それでもじきに
雪解け水のせせらぎ
新たな季節を告げる音が
螺旋の中心から聴こえてくる

野を埋める春の花々
蝶の羽音に身を委ね
稚魚の群れは流れのままに
無邪気に鰭を動かすだろう

それは4億2000年後
ローラシア大陸の果て
暗黒の鍵を開いた土地
わたしはまた夢を見ている

風は風 水は水
なにものも
それ以上でも
それ以外でもない 世界

風は風 水は水
なにものも
それ以上でも
それ以外でもない 世界

風は風 水は水
わたしはまだ夢を見ている

投稿者 agqr : 13:03

2009年07月17日

第21回~クジラとイルカ~

皆さん、こんばんは。

お休み前のひととき、いかがお過ごしになりましたか?

今回も番組を振り返っていきましょう。

第21回はクジラとイルカをご紹介しました。

暗黒の宇宙にあって、ひとり美しく青い光を放っている地球。
青く光っているのは「海」です。地球が「水の惑星」と呼ばれる所以です。
このような惑星は、太陽系の中では他に例はなく、地球が湛えているこの海は、
いまのところ、宇宙で唯一の存在です。

私たちの祖先は海から陸に進出し、哺乳動物に進化しました。
一方、再び海の中へ帰っていった者たちがいます。それはクジラです。
興味深いのは、クジラの進化には、恐竜の絶滅が大きなポイントになっていることです。
それまでの海は、陸と同様、肉食性の魚のような恐竜、「魚竜」たちの天下でした。
しかし、彼らの突然の絶滅により、海は恐れる敵のいない平和な世界に変わり、
クジラにとってはまさに楽園となったのです。そんな平和な海でクジラたちは大いに繁栄します。
そして、地球上のすべての海を制覇するのです。

クジラ水中.jpg


哺乳類でありながら、海に住処を求めた「クジラ」。
クジラにはシロナガスなどの大型の「ヒゲクジラ類」と、小型のものが多い「ハクジラ類」とがあります。
この「ハクジラ類」の中で最も小さいのが、イルカです。
意外に思われるかも知れませんが、イルカとクジラの違いは、簡単にいうと、大きさが違うだけなんです。

かつてイルカを研究していたソ連の学者が、「いつか宇宙人が現れたとき、宇宙人と人間の
通訳をしてくれるのは、イルカではないか」と語ったことがあるそうです。
それほどイルカは人間にはない特殊な能力を持っています。
そんな中で、イルカの研究者たちが最も大きな関心を寄せているのが、
「イルカは人間の心を癒す力を持っているのではないか」という研究です。
「イルカ・セラピー」、正しくは、「イルカ介在療法」といいますが、1970年代後半に
アメリカで研究が始まり、日本でも10年ほど前から注目されるようになりました。
この体験がもたらすものは人それぞれで、単純にイルカの可愛さに歓声をあげる女性も
いれば、イルカと波動が合ったと訴える人、癒しのパワーを感じて涙ぐむ人もいます。
夢中になって戯れる母と子など、実にさまざまです。
いずれにしてもイルカとの出会いの中で、大きな感動を得ていることは間違いありません。
イルカが持っているという人の心を癒す力。そのメカニズムは解明されていませんが、
イルカには、なにか人を引きつけてやまない魅力があるのは確かです。

番組では皆さんからのメールをお待ちしています。


番組の感想、能登さんに聞いてみたいことなど、何でも送ってきてくださいね。

投稿者 agqr : 17:52

A&Gショップからのお知らせです

地球NOTE朗読紙片CD『時のしおり』 能登麻美子×松井五郎
&オープニングテーマ 『海に、そして宙に』~能登麻美子ボーカル・バージョン
がA&Gショップで予約受付中!!

デジジタルラジオ『超!A&G+』で好評放送中の「能登麻美子・地球NOTE」の
番組内でお送りしている朗読コーナー「時のしおり」。
作詞家・松井五郎の作品を能登麻美子が朗読、12篇+αを、アルバムにまとめました。
また番組オープニングテーマ『海に、そして宙に』に松井五郎の作詞をのせて
能登麻美子のボーカル・バージョンを加えました!
CDアルバム『地球NOTE朗読紙片 時のしおり 能登麻美子×松井五郎』は、2500円(税込)で、
9月16日に発売予定ですが、現在『超!A&Gショップ』で予約受付中です。
→http://aandg.shop-pro.jp/
また予約特典として抽選で番組公開録音への招待もありますので、この機会にぜひお申込みください!

<内   容>
★朗読紙片『時のしおり』から  朗読:能登麻美子、作詞:松井五郎
1、Orbit
2、はじまりの種子
3、もう誰も月を覚えてないなら
4、氷の舟が行くところ
5、のすたるぢやの青い猫
6、やがて雨は告げる
7、Coral fish navigator
8、いつかの空 どこかの道
9、アンモナイトの夢
10、Sign from 20lt-yr away
11、Terra
12、もうすぐIndigo blue
13、時のしおり(アルバム特別篇)
★「能登麻美子・地球NOTE」オープニングテーマ『海に、そして宙に』
~能登麻美子ボーカル・バージョン
  歌:能登麻美子、演奏:はなしまなおみwithアンサンブル フレーズ
  作詞:松井五郎、作曲:佐瀬正
<発売予定日> 2009年9月16日(水)
<発 売 元> 文化放送 QRAG-0006
<販 売 元> 文化放送、マリンエンターテインメント
<発売価格>2500円(税込)
  送料が別途必要です。メール便は200円、宅配便は500円になります。

<発売記念イベントのお知らせ>
当A&Gショップでご予約を頂き、8月30日までにご入金をいただきました方を対象に、
9月20日(日)・文化放送メディアプラスホールで行われる「時のしおり」発売記念イベントに
抽選で120名様をご招待いたします。
参加ご希望の方は、メールにて「イベント参加希望」と明記の上、
「A&Gショップの受注番号」「住所」「氏名」「年齢」「電話番号」をお忘れなく、earth@joqr.netまで
お申込みください。締め切りは、8月31日正午のタイムスタンプまで有効です。
なお、当選者にのみ9月1日~9月5日頃に「ご招待状」を郵送でお送りいたします。

投稿者 agqr : 10:43

2009年07月03日

朗読紙片第7回「やがて雨は告げる」

朗読紙片第7回「やがて雨は告げる」

を掲載致します

目で見ながら、もう一度、松井五郎さんの世界を感じてみては

いかがでしょうか・・・


やがて雨は告げる

紫陽花の
心変わりを
庇うように
雨のインクが
優しく 滲む

ほんとの気持ちを
書いたはずが
手紙の宛名を
忘れてしまった

窓をつたう
滴の糸が
ひとつに結ばれ
また 解けて

思うようにならないことも
きっと誰かの思いが 実った証

それを上手に 受け入れる
豊かな器が あればいいのに

幸せも 不幸せも
どちらも 長くは続かない
息を潜めて 見えない鬼を やり過ごす
ひとりぼっちの かくれんぼ

そしてここからの私
やがて雨は告げる

どれだけ満ちた昨日でも
なにもない明日には敵わない
確かなことがないとしても
未来は光を秘めている

雨音にまぎれ こぼれる涙
雲はその理由を 知ってて黙っているのでしょう

持ってでかけたはずの傘
置き忘れた場所は 心の垣根

愛しさも さみしさも
別々に生まれるものではない
瞳を閉じて 最後のかけらを 探してる
形を持たない ジクソーパズル

そしてここからの私
やがて雨は告げる

わかってる
わかってる
そう これでいい

幸せも 不幸せも
どちらも 長くは続かない
息を潜めて 見えない鬼を やり過ごす
ひとりぼっちの かくれんぼ

そしてここからの私
やがて雨は告げる

やがて雨は告げる

投稿者 agqr : 13:10

第20回~タクラマカン砂漠~

皆さん、こんばんは。

お休み前のひととき、いかがお過ごしになりましたか?

今回も番組を振り返っていきましょう。

第20回はタクラマカン砂漠をご紹介しました。

世界地図を広げて、ユーラシア大陸全体を眺めてみると、その中心部の大部分が砂漠であることに
気づかされます。そこに広がっているのは大小20以上の砂漠。耳なじみがある「ゴビ砂漠」…。
初めて知った「キジルクム砂漠」…。「グルバンテュンギュト砂漠」なんていう、
舌を噛みそうな砂漠もあります。
そんなユーラシア大陸の中で最も大きな砂漠が、中央アジア、中国の「新疆ウイグル自治区」にある
「タクラマカン砂漠」です。

中国の僧が、「空には飛ぶ鳥もなく、地には走る獣もいない。見渡す限りの広大な砂漠で
進む道を求めようとしても拠り所がなく、ただ死者の骨を標識とするだけである」と記述した程の
厳しい環境ですが、幻の湖「ロプノール」や、幻の都「楼蘭」など、多くの謎で探検家達の
関心を集めました。最近も、日本人の坂東招造さんが、78という年齢でラクダと徒歩で「横断」を
成し遂げるなど、この砂漠は人々を魅了し続けています・・・

砂漠足跡.jpg

番組では皆さんからのメールをお待ちしています。


番組の感想、能登さんに聞いてみたいことなど、何でも送ってきてくださいね。

投稿者 agqr : 12:55

 

© 2008, Nippon Cultural Broadcasting Inc. All rights reserved.