ドコモ団塊倶楽部

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関川夏央さん 2007年09月17日

(街頭インタビューより)
  ゆったりして、車とは違う風情が好き(男性)
 
  トンネルを抜けた瞬間に広がる風景、長いトンネルを
  抜けて天気が違う時に…ドキドキします
(女性)
 
  一生懸命走るところ、通勤電車が好きです(男性)
 
~「昭和の時間旅行は列車に乗って」~
 
9月17日(月祝) 33回目の『ドコモ団塊倶楽部』
パーソナリティーは「汽車旅放浪記」(新潮社)の著者でもある
作家の関川夏央さん。
 
今回の団塊倶楽部は「鉄道」「列車の旅」をテーマにお送りしました。
関川夏央さんは子供の頃、
遠くへ行けること、家から遠ざかることが楽しかった そうです。
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鉄道ファンの奥深さに驚きながら番組は進行
 
一方、番組のスーパーバイザー弘兼憲史さん。
鉄道といえば「電車」ですよね。
僕らの頃は蒸気機関車ですから
窓から煙が入ってくるから、
トンネルに入る前にサササっと閉めなければいけなかった。
苦痛でもあり、面白くもありました。

――と懐かしそうに話していました。
 
また、石川真紀アナウンサーは
鉄道で温泉街へと一人旅をしたことがあるのだとか。
 
文化放送のスタジオからは
新幹線や山手線、モノレール、ゆりかもめなどを
見下ろすことができるので
男の子が訪れると大喜び!
 
反対に、新幹線に乗れば
赤い文字で「文化放送」と入った
建物の真横を通るわけです。
ご覧になったことがある方も
大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
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◆今まさに空前の鉄道ブーム!◆
9月9日まで江戸東京博物館で行われていた
「大鉄道博覧会」の来場者の方に
「鉄道のどこに惹かれるか」を伺いました。

ひとつひとつの車両も好きですが、いろいろな人が関わりあってできたシステムが好き。寝台車などいろいろな仕組みが組み込まれた、人間の匂いがする車両が好き。(48才男性)
線路に向かって大きな物体が近づいてくるのが好き。(70才男性)
模型が走るところが好き。(76才女性)
※(大鉄道博覧会はすでに終了しています)
 
これらの声の中から
「システムが好き」という意見に共感。(関川)
 
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今回のパーソナリティー・関川夏央さん 
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◆鉄道の魅力そのものの魅力を大解剖!◆
鉄道ファンの中にはいろいろなタイプがいらっしゃるようです。
「見て」楽しむ方、「模型」を造って楽しむ方、
「写真」を撮って楽しむ方は「撮り鉄<とりてつ>」と言います。
 
ほかにも「乗ること」自体を楽しむファンは「乗り鉄」、
キップやレールなどを集めて楽しむ方は「収集鉄」、
さらに、蒸気や煙をかいだり、音を聞いて楽しむファン…。
 
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「天国と地獄」のあのシーンがいい!」
 
「鉄道と音」に関しては
昭和48.9年頃、
録音機を持って行って
鉄道の音を録るというのが流行ってました。
それで思い出すのが
映画『天国と地獄』(黒澤明監督)の中で、
犯人の電話の中に電車の音が入っていて、
それで場所を絞るシーン、あれはいいシーンでした。
(弘兼)
さらに
特急こだま号のトイレに7センチの穴がある。
そこからかばんを落とせ 
というのが面白かった。
(関川)
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◆団塊リポート・パート1◆
鉄道ファンが嵩じてカメラマンになって25年という
早坂元興さんに
電話でお話を伺いました。 
ここまでの話題に当てはめますと
「撮り鉄」ということになりますが早坂さんによると・・・
 
「撮り鉄」は撮りに行くまでに
「乗る」ことも楽しむんです。
私はほかに、鉄道のことを調べたり、
石炭の匂いを楽しむということも・・・。
拾った石炭を自宅で燃やしたもこもありました。

 
一見、石炭は無関係な感もありますが、
鉄道ファンの視点では蒸気機関車に欠かせないもの、
となるのですね。
しかし、燃やした時のにおいの違いまでかぎ分けるとは!
 
(好きな絶景ポイントは)
日本最大最速の急行「ニセコ」を最初に撮った
北海道の倶知安<くっちゃん>峠が
忘れられないポイントです。

 
(鉄道ブームの歴史についても伺いました)
昭和43年10月のダイヤ改正で
首都圏から全てSLがなくなり、
この前後にSLブームに火がつきました。
当時、蒸気機関車という雑誌が創刊されたり、
鉄道の雑誌の数が増えて盛り上がってきました。

 
(今後やってみたいことには驚きのお答えが!)
トロッコを続けて撮っていまして、
将来的には山の中の土地を買って、
線路を引いてトロッコを走らせてみたい。

 
MYトロッコとは! 
これにはパーソナリティーの関川さんも
僕はそこまでは思いつきもしなかった。 
ひと口に「鉄道が好き」といっても極める道は人それぞれのようです。
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◆最も印象に残っている「鉄道の旅」◆
リスナーの皆様からお寄せいただいたご意見と街頭インタビューの模様をご紹介します。 この日は特に手書きのFAXが多く寄せらたのが特徴的でした。
 
終戦後、父の田舎の青森から東京に戻る際、ぎゅうぎゅう詰めで席がなく、当時まだ3才で小柄だったので荷物棚に上げられて帰ってきました。当時は網棚でたるんでいて不安でした。当時のことはほとんど覚えていないのにこの時の車内風景だけは記憶に残っています。
(入間郡 松尾さんからのFAX)
35年前、北海道は支線・枝線が出ていて線路の宝庫でした。周遊券を買ってひたすら乗る、列車の待ち合わせの時には地元の人と話をする、旅仲間と数日間旅を共にする。とても楽しい青春の思い出です。今、北海道の線路を見ると少し寂しいです。
(さいたま市ラジオネーム・タブレットさんからのメール)
 
◎街頭インタビュー
渡良瀬川の川沿いを走る「わたらせ渓谷鉄道」が
 四季折々の季節を眺められて好きです。
(30代男性)
東京に生まれたので、瀬戸内海の沿岸や海が
 見えるところを走る寝台車とか、西の方の鉄道に憧れがあります。
 四国から岡山へ瀬戸大橋を渡ってくる「サンライズ瀬戸」の
 個室に乗っている時は至福の時です。
(48才男性)
勤め始めたときに東京オリンピックと東海道新幹線が開通して、昭和39年10月に「新幹線に乗りたい!」と仲間と一緒に旅行に行ったのが印象に残っています。
(61才男性)
 
昭和30年代、福島に住んでいた頃、東京へ行く時に夜行列車によく乗りました。朝上野駅に着くと、顔と手がすすで真っ黒くなっていました。 列車でお弁当とお茶と冷凍みかんを買ってもらい食べるのが楽しみでした。 大人になってからは旅行が好きで、出雲2号の寝台列車に乗って、朝目覚めると日本海が見えたときは感激しました。
(ラジオネーム・グリンママさんからのFAX)
秋葉原の交通博物館を思い出します。鉄道模型を持っていた友達がうらやましかったので、博物館でボタンを押して列車を走らせた時には鉄道模型をいじっていたような気分でした。
(富士見市の庄司さんからのメール)
 
★スタジオの感想も一部ご紹介しましょう。
荷物棚乗ってましたね!
僕が大学の頃、急行で東京に行っていたんですが、床に寝ちゃうんです。朝起きたら、座っている知らない人の足が自分のお腹の上に乗ってるんですよ。
(弘兼)

周遊券を使う旅はしたことなかったですね。学生の頃は自転車で遠くまで行って、挫折して列車に乗りました。今はいい所だけ自転車に乗って、ケースに入れて電車に・・・という方も多いですよ。(関川)

鉄道模型は精密なのがいいですね。
ジオラマを見ると、踏み切りで待ってる人の腕時計の時間と、駅の構内の時間がちゃんと合っていて、細かくて面白いですね。
(弘兼)

機械や乗り物だけに固執しないでその当時の背景の時代を再現したいんですよ。レトロですよ。(関川)
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◆団塊リポート・パート2◆
北海道の旧国鉄・富内線の廃線をキッカケに「ほべつ銀河鉄道の里づくり委員会」を発足させ、旧富内駅舎の保存活動を中心に、「住みたくなる村づくり」に取り組んでいらっしゃる関谷博さんに電話でお話を伺いました。
 
(駅舎を残そうと思ったのは)
小学校の頃から乗っていて思い出が強く、駅とプラットホームがなくなるというのが寂しくて「なんとか残したい」という気持ちからです。
 
(維持するのは大変?)
廃線ですから線路の中に草が生えたり、駅も古い建物なので屋根のペンキを塗ったり、維持をするのに苦労してます
 
(活性化のために行ったことは)
平成13年に「もう一度廃線の線路にSLを走らせよう」という壮大なイベントを行いました。
大きなSLとなると運搬が大変なものですから、四国にある坊っちゃん列車という小さなSL貸してもらい、また全国の皆さんから応援していただいて何とか走らせることができました。

(車両に乗ることはできる?) 
車両は現在2両残っていて、1両はバイクに乗るライダーの方の無料の宿泊施設になっています。
もう1両は写真などを展示してギャラリーになっています。
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◆鉄道ファン究極の夢を実現させた男!◆
自宅の敷地に1周130mの手作りの鉄道を建設!
「桜谷軽便鉄道南山線」オーナーの持元さんに
電話でお話を伺いました。
 
自宅の敷地には15インチ(38cm)の
線路があり、車両の格納庫などもあるのだとか。
いったいなぜ?どうやって??

(家に作ろうと思ったきっかけは)
最初はNゲージをやっていたのですが、自分で乗って走れないかなと思って作りました。8人くらいが乗ることができます。
 
(鉄道の動力は?)
電気や一部には石炭を焚く蒸気機関車もあります。今石炭は入手しにくくてインドネシアから輸入しています。
 
なんと、線路には踏み切りや信号、ホームの広告などもあるのだとか。 そのこだわりと実行力にはただただ脱帽ですね。
「桜谷軽便鉄道」のホームページには写真などが掲載されています。 もっと詳しいことが知りたい方はぜひこちらをクリックしてご覧下さい。
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◆エンディング・・・◆
 
インタビュー、生電話、メール、FAXで鉄道ファンの様々な声を伺うことができました。 懐かしい!という声が上がったり、すごい!と圧倒されたり・・。そしてあっという間にエンディングへ。
 
鉄道というと、混雑した通勤電車とか帰省ラッシュとか、とにかく「移動して 戻ってこなきゃ」とセカセカしたイメージがありますが、時間に余裕ができて「ゆっくり旅をしよう」という時は、急いで行くのではなく、ゆっくり鉄道で…というのに憧れます。(石川)

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「寝台列車は落ちるんじゃないかと・・・」
 
ダイヤの話題がありましたが、僕も時刻表を見てると飽きないです。あれ見てると楽しいですよ。ハンディタイプの小さいものもありますから。(弘兼)
 
(時刻表は)大きくないと醍醐味がない。
・・・あ、鉄ちゃんがバレた?!
(関川)
  
番組を2時間お送りして、幅広い年代、それも団塊世代よりもさらに上の世代の方にも、たくさんの鉄道ファンがいるということがよくわかりました。 これには関川さんも「意外」とおっしゃっていましたね。 また、近代化・ハイテクが進んで、鉄道がより便利に、より早く、より快適になった今でも、昔の風情を残した汽車や駅舎に強い愛着を持っている方も…。 自作のSLに中高生が集まってなかなか帰らないという持元さんのお話をお聞きすると「鉄道ファン」の心は親から子へ、そしてそのまた子へと、受け継がれているのを感じます。そう、きっとこれからも・・・。 団塊Jr.世代の真紀ぴょんの言葉のように、時にはのんびりと、あえて時間をかけて列車に揺られる・・・ある意味、時代に逆行する生き方に憧れるというのは、人間が持って生まれた本能なのかもしれません。 9月にもう一度、そして10月にも3連休がありますが、のんびりとした列車の旅を計画されてみるのはいかがでしょうか。 冷凍みかんをお供に。
 
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放送を終えて。 石川アナウンサーが手にしているのは
関川さんの著書「汽車旅放浪記」(新潮社)

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◆番組の中でおかけした曲目◆
 
心の旅 / チューリップ
シティ・オブ・ニューオリンズ / アーロ・ガスリー
500マイル / ピーター・ポール&マリー
涙の乗車券 / カーペンターズ
遠くで汽笛を聞きながら / アリス
思い出のグリーングラス / トム・ジョーンズ
 
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次回の放送は10月8日(月祝)午前8時30分~11時
 
どうぞお楽しみに!

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「ドコモ団塊倶楽部」は熱い青春時代からラジオを お聞きいただいている団塊世代の皆様に、心地よい 音楽と話題にのせてエールを送り続けている番組です。 番組は毎月1回の放送で、2005年1月よりスタート、 あの頃も、そして今も輝き続ける団塊仲間の方のお話 を伺ったり、懐かしい時代を紐解いてみたり・・・・。 レトロに浸る心地よさと同時に、今をそしてこれからを 楽しんで生きる気分をお届けしています。 番組のスーパーバイザーは1947年生まれ団塊ド真ん中・ 漫画家の弘兼憲史さんと団塊ジュニアを代表して石川真紀アナウンサー。

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