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2009年03月27日

第13回~知床~

皆さん、こんばんは


お休み前のひととき、いかがお過ごしになりましたか?


今回も番組で紹介した内容を振り返っていきましょう

第13回は知床をご紹介しました


北海道の地図を広げると、阿寒湖や摩周湖のさらに東、

千島列島に向けて角のように突き出ているのが、知床半島です

知床は、「地の果て」を意味するアイヌ語の「シリ・エトク」が語源です

まさにその地の果て、先端の知床岬までは、およそ65キロメートルありますが、

岬に至るまでの道路はありません

この知床の豊かな生態系は、『流氷』から始まります

河口周辺の海水は塩分の濃度が薄いため、

冬になるとシャーベット状の氷が浮かび始めます

このシャーベットが海流に乗り、少しずつ大きな氷へと成長していきます

アムール川から流れ出たプランクトンや養分も氷の中に閉じ込められたまま、

それが流氷となって知床にたどり着きます

そして、春の訪れとともに流氷が解けると、

植物プランクトンは太陽を浴びて大繁殖します

それを動物プランクトンが食べ、

動物プランクトンをエビやカニ、小魚が食べという食物連鎖が生まれます

さらにこれを食べて育ったサケやマスは、

アザラシやトドなど、

海に生きる動物たち糧となります

また、ふるさとの川を遡上するサケたちは、

オオワシなどの鳥やヒグマなど、山の生き物たちの餌となり、

そして産卵の後に死んだサケは土に返り、知床の森そのものを豊かにします


これらの生態系は、現在に生きる私たちが過去から受け継いだ遺産であり、

未来から預かっている宝でもあるのです


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投稿者 agqr : 2009年03月27日 11:29

 

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