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2016年11月28日

渡辺康幸監督が語る 日本のマラソン 復活への道

■11月28日の放送は・・・

 大学駅伝から実業団の指導者へ
  住友電工 渡辺康幸監督 登場!

 前・早稲田大学 駅伝監督
 現在は住友電工 陸上競技部
 渡辺康幸監督をスタジオにお迎えして
 大学駅伝と勝つことと
 世界に通用する選手を育てることとの
 両立の難しさや
 日本のマラソン界が世界に立ち向かうために
 何が必要か――渡辺監督の考えを伺いました。

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◆◆ 渡辺康幸監督 プロフィール ◆◆

 1973年、千葉市出身、現在43歳。
 市立船橋高校時代「全国高校駅伝」で
 2年連続「1区・区間賞」
 早稲田大学時代は2年生の「箱根駅伝」で1区を、
 3年生で2区の区間新記録を樹立。
 キャプテンを務めた4年生の時は
 9番手からトップに立つ“8人抜き”の快走。

 1995年の「世界選手権」10000mでは
 「27分53秒82」で当時の日本学生記録を樹立。

 1996年、エスビー食品入り。
 「アトランタオリンピック」
 陸上男子10000m 日本代表に選出。

 2002年に現役引退後、早稲田大学で
 駅伝コーチ・監督を歴任。
 2010年度は、史上3校目となる
 大学3大駅伝(出雲、全日本、箱根)3冠制覇へ導く。

 去年2015年春
 住友電工 陸上競技部・監督に就任。
 (年齢、記録は 放送日時点)

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  育成期間として短すぎる大学の4年間

 大学で学生を指導する4年間は、
 「駅伝で勝つこと」、
 「世界で戦える選手に育てる土台を作ること」の
 両面に期待が寄せられます。

 「両立は非常に難しい」と語る渡辺康幸監督に
 その理由を伺いました。

渡辺 「大学3年くらいで
     選手として芽が出るところで、
     卒業が迫ってくる。
     『よし、これからもっと見たいな』
     と思うと卒業してしまうので、
    
(指導できる)時間が短すぎますね」


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  教え子・大迫 傑選手について

 先週21日のゲスト・大迫 傑選手は
 早稲田大学時代、渡辺監督の指導を受けた選手です。

渡辺 「彼は
     『箱根駅伝は最終目標じゃない』
     『できることなら早く世界に行きたい』
     と言ってました。
     『その道筋を作ってください』と」


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 大迫選手の「世界にいく「夢は実現し
 プロランナーとして
 アメリカの陸上エリートチーム
 ナイキ・オレゴン・プロジェクト
 所属することができました。

 多くのファンが
 「東京オリンピックのマラソンで金メダル」と
 期待を寄せるでしょうが、
 メダリストが集結する世界トップクラスのチームで
 練習をしているからこそ、
 金メダル獲得がいかに困難か
 大迫選手自身がわかっている――と指摘。
 軽々しく「金メダルを」とは言えない
 現時点の率直な気持ちを語ってくださいました。

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  日本マラソン界に今、必要なこと

 苦境が続く“日本マラソン界の現状”と、
 “世界で通用する選手を育成する方法”について
 渡辺康幸監督の考えをお聞きしました。

渡辺 「指導者が“コーチングスキル”を
     上げることが一番だと思います」


 世界中の情報を手軽に得られる現在、
 選手は、世界のトップアスリートの「レベル」や
 「練習内容」などを把握しています。

 そうした知識のある選手に対して
 指導者が練習メニューを与える際、
 「この練習は何のためにするのか」――と
 選手が納得できる説明が必要。

 それができなければ、指導者と選手とが
 信頼関係を築き上げることは不可能――。

 選手が納得してトレーニングに臨めば
 今のアスリートは真摯に練習に励む――。
 そのためにも
 指導者のコーチングスキルの向上こそが
 日本マラソン界が世界のレベルに
 追いつくために重要とのことです。

岩本 「(渡辺監督が仰る)自分(指導者)
     高めなきゃいけない――というところに、
     すごい感慨深いものを感じました」


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 ガンちゃん「孤独」という点から
 黙々と走る陸上選手
 野球のピッチャーとの共通点を見出しました。

 以前、日本ハム・吉井理人コーチ
 「指導で心がけていること」を聞くと
  一人で時間を過ごすことが多い投手は
 「わがまま」で、
 コーチが「ベビーシッター」にならななければいけない
 ――という答えが返ってきたそうです。

 渡辺康幸監督もこの話に大いに共感。

渡辺 「全く一緒ですね」

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 大谷翔平選手が「投手」「DH」の2部門
 2016年のベストナイン
 さらにはMVPに選ばれました。

 大谷選手は「規定投球回数」「規定打席」に
 いずれも未到達。
 「規定投球回数/打席」に届くかどうかは
 年俸にも影響することから
 ガンちゃん「野球が変わった」と指摘。

岩本 「“インパクト” “チームに対する功績”
     そういうものも
    
(評価に)加味されるようになったのかな、と
     いろんなことを考えさせられた。
     すごい!僕は肯定的な意見」


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投稿者 文化放送スポーツ部 : 2016年11月28日 18:30