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2008年03月31日

2008年3月30日 神奈川県伊勢原市 加藤花園 加藤京子さん

エディブルフラワーとは、食用花の事。加藤花園では、年間を通じて50種類の食用花を栽培。3月のこの時期は、30種類ほどの花があるジュリアンやビオラ、ハーブなど。
元々20年前から食用花は栽培していたが、あくまでも観賞用として育てていた。JAいせはら女性部の講習会で、休憩時に花を寒天で固めたゼリーを出したら評判が良かった。これがきっかけとなり、徐々に食用花として栽培し始めた。

オススメの食べ方は、生野菜と一緒にサラダにすると、見た目が鮮やか。ケーキの上に載せたり、これからの季節は、お花見の時、ちらし寿司に入れるのもおすすめ!
栽培にあたって気をつけている点は、エディブルフラワーは、食用のため通常の花よりも農薬を抑えて栽培。超低農薬栽培。花が丈夫に育つように、実家の牧場の牛糞を基本とした自家製の培養土を使用している。
評判は、口コミで広がり、現在では市内外のレストランからの注文が入っている。場合によっては、プランターごと出荷する事もある。

投稿者 joqr : 12:02

2008年3月31日 淡々と咲く・・・悠久

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淡々と咲く・・・悠久


先週の土曜(22日)に開花した東京のソメイヨシノが、1週間も経たない27日(木)に満開を迎えた。これは統計開始から3番目の早さだ。一方で南の九州はというと、鹿児島に至っては28日に漸く開花が発表されたばかり。何とも不思議な話だ。今年の桜は東京と静岡が全国のトップを切って開花。例年ならば、四国の高知辺りからほころび初める。九州がこれに次いで、以降桜前線は北上してくるのが常だ。なのに今年は何故開花が東西逆転したのか・・・。「休眠打破」という言葉がある。秋に木々の成長をとめ、冬の一定期間を過ごす。そして、気温が5度前後になると目覚めのスイッチが入り、春に向かって気温が上昇するにつれて、開花の準備に入る仕組みだ。東日本の気温は、比較的大過なく推移した。しかし西は、秋から冬にかけて気温が下がらず、春先に気温が上昇する時期に適度な気温にならなかった。故に東西逆転した、ということらしい。植物には、気温のメリハリが特に大切なようだ。

週末、法事で山梨・塩山に行った。この時期ビニールハウスの設営に忙しい。何を作るのか聞いてみると、言わずとしれた「ブドウ」。早期出荷用だ。需要があるのは勿論、しかしそれよりもブドウ栽培はとにかく手間がかかるから、畑を4分割し時間差で栽培しないと手が足りないし美味しいものが出来ない。そんなブドウも、昼間暖かくて夜は気温が下がる甲府盆地の土地柄ならではだと言う。昼間に暖かなたくさんの日を浴び、光合成でエネルギーを蓄える。夜も暖かいと、植物自体の活動も活発化しエネルギーを大量に使ってしまう。しかし気温が低いと、活動は抑えられ木に栄養分が残る。それが美味しい果実、ブドウに繋がるのだ。

「敵に塩をおくる」でお馴染み、海の無い山梨県。海の幸は無いが、大地の恩恵は受け、武田信玄など学びたい歴史もたくさんあるところだ。偶然だが、懐かしいSLにも遭遇した。4月に1部区間で走ると言う。私が小学生の頃はまだ実際に走っていた。黒い車体に黒い石炭、そして黒い煙。黒ずくめから放たれる煙の匂いが妙に懐かしかった。数百年の歴史がある寺の桜を眺めていた。するとこんな声が聞こえた。「長い時の流れの中には、たまにはへんてこなことが起きたり、忘れられたりもあるもんだ。しかしコツコツ努力をしていれば、花は咲くし、光も再びさしてくるよ 」と。素敵な日帰り旅行だった。


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黒い光る思い出 1


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黒い光る思い出 2

投稿者 joqr : 10:44

2008年03月27日

2008年3月30日 遠藤哲夫さん

1943年、新潟県魚沼郡のお生まれ。
法政大学を中退後の1971年、食品や飲食店のプランナーとして活動をはじめられ、そのかたわらに活字媒体での執筆活動をスタート。
「庶民の食文化」をテーマにした原稿が多くこれまで書かれたご本に「大衆食堂の研究」「ぶっかけめしの愉楽」などがあります。
大衆食堂の魅力についてお伺いします。

投稿者 joqr : 19:34

2008年03月24日

2008年3月23日 お休み

「あなたを訪ねて」のコーナーは、お休み。
おはがきを紹介致しました。

投稿者 joqr : 12:00

2008年3月24日 春いろいろ

都心で桜が開花した。例年より6日早く、昨年よりは2日遅いという。この冬は寒かった記憶があるからか、去年よりもずいぶんと早い気がしていた。人の記憶は当てにならないものだ。ただし、日曜現在で八王子のマイ標準木に開花はみられない。都心で桜が開花した土曜、裏山を散策した。ウグイスが至近距離で誇らしげに囀る中、色とりどりの春を感じた。木蓮の純白に始まり、まだ残る椿の赤、梅の淡いピンク。緑を濃くし始めた木々、水仙の黄色、そして菜の花。沈丁花の少しだけ赤みを感じる白も香りと共に目を細める。世の中腹の立つことが何かと多く、やりきれない事件や問題も絶えない。しかし自然とふれあう時間には優しくなれる。日々の苛立ちが些末なことに思えてくる。まさにデトックス、浄化作用だ。日頃草木に接することのない方には、小さな鉢植えを部屋に置くことをお勧めする。それだけでも気分が違ってくるはずだ。何かと気ぜわしい年度末、そして卒業のシーズン。うまく気分を入れ替えて、4月からまた新鮮な気持ちで放送をお届け出来ればと考えている。


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春いろいろ

投稿者 joqr : 11:13

2008年03月23日

2008年3月23日 小栗康平さん

1945年、群馬県・前橋市のお生まれ。
早稲田大学を卒業後、映画の世界に入られ、さまざまな監督のもとで助監督を勤められました。
1981年、『泥の河』で映画監督デビュー。
『泥の河』はキネマ旬報ベストテン第一位を獲得されました。
その後、現在までに『死の棘』『伽耶子(かやこ)のために』『眠る男』『埋もれ木』などの映画を監督され、これらの作品でカンヌ国際映画祭のグランプリやモントリオール世界映画祭の審査員特別大賞などを受賞されています。

投稿者 joqr : 19:29

2008年03月17日

2008年3月17日 鮮やかを愛でる

沈丁花の甘い香りが春風に乗る陽気になった。冬の寒さで縮こまりがちだった体が、次第にほぐれてくる頃。梅の小振りな花びらが節の目立つ枝を離れ、気がつくと地面に落ちている。都心ではあと10日もすれば桜が固い蕾が開き始める。当に命が新たに活動を始める季節の到来。「そわそわ」「わくわく」そんな言葉がぴったりだ。街を歩いても鮮やかな色が目に飛び込んできて、気がつけば足取りが軽くなっている。食べるものもしかりだ。黄砂や花粉には閉口するが、この季節こその息吹をなるべく感じたい。


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鮮やかを愛でる

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春(めでたさ)をいただく

投稿者 joqr : 10:47

2008年03月16日

2008年3月16日 三浦半島から

いつものスタジオを飛び出して、神奈川県・三浦半島からお届くりしました。

三浦半島には、伝統的な食材ですとか、地域と調和した農業・漁業などがいまも息づいています。
そんな食文化を訪ねました。

※「あなたを訪ねて」のコーナーは、お休みしました。

投稿者 joqr : 19:27

2008年03月10日

2008年3月9日 千葉県印旛郡酒々井町 「しすい味だより」組合長 岩澤美子さん

酒々井町は、千葉県の北部に位置する町。昭和40年代頃から団地が数多く建設され最近ではベットタウン化が進んでいる。町の名前の通り、酒造りが盛ん。他に特産品は落花生。
平成15年度に女性起業活動フォローアップ事業を活用し、自分たちの作った野菜を販売しようと、グループを結成。京成酒々井駅の西口に農産加工所の「しすい味だより」をオープンさせた。JAに所属する50~60代の女性、8名で活動中。
当初は国産大豆を使ったみそ、豆腐、さしみこんにゃくなどを販売していたが、現在は地元の食材を使用したお弁当販売が中心!ほかに、お総菜、饅頭、ケーキなどもつくっている。
お弁当の人気メニューは、豆腐のハンバーグや旬の野菜の天ぷら、キャベツメンチなどヘルシーなメニューが多い。女性にも人気。お弁当のメニューは自分たちで考え、2か月分の献立を事前に配布しておき、注文を受けている。
お弁当を販売するのは、火、水、木曜日の3日だが多い時で、200食近く作る。朝市や成田市、酒々井町の役場、小中学校のPTAの研修会などに主に配達をしている。今後、ますます存在を広め、多くのかたに食べて欲しい。

しすい味だより:http://www.nexyzbb.ne.jp/~haki0104/index.html

投稿者 joqr : 11:44

2008年3月10日 春・実感

近所の梅が漸く花を開き始めた。よく言われるが、平安時代以前は桜より梅に人気があったと言う。梅が咲くのも散るのも比較的ゆっくり。花の付き方も桜に比べれば隙間がある。花自体は似ているのに。そう考えていくと、けっこう梅は損な立ち回りの花だ。

「松竹梅」という表現を耳にする。「特上・上・並」と同じで、モノのランキングを語るときに使う。松やや竹と違って毎年綺麗な花を咲かせる。松や竹だけでは有料の公園は成立しないが、梅は梅園として立派に客が訪れる。さらに花が済めば、今度はその実は干されたり酒に漬け込まれ私たちを楽しませてくれるのに!である。歳寒三友(さいかんのさんゆう)といって、元々は松竹梅に順位はなく、松は一年中緑を保つことから「長寿」の象徴。竹は真っ直ぐ勢いよく伸びることから「成長」。梅は一番に花を付けることから「生命力」を表現する。ではどうして・・・。どうやら語感らしい。「梅松竹」「松梅竹」「竹梅松」は語呂が悪いし、「梅竹松」は何だか悔しがっている響きだ。

そんな目で改めて隣家の梅を眺めた。そうするとこんな声が。「いいんだよまわりの評価なんて。私は私、精一杯生きる。それが皆の役に立っているならばこんなに嬉しいことはないから」桜は桜、梅は梅なのである。そんな梅に顔を近づければ、馥郁たる香りをプレゼントしてくれた。梅的生き方も素晴らしいなあ。


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春・実感

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ゴーイングマイ梅ー

投稿者 joqr : 11:06

2008年03月09日

2008年3月9日 吉川潮さん

昭和23年、茨城県・下館のお生まれ。
立教大学を卒業後、テレビ番組の構成者、また演芸評論家として活動をはじめられ、数多くの寄席演芸にふれられてきました。
近年は小説や評伝を精力的に発表され、これまで書かれたご本に「江戸前の男」「浮かれ三亀松」「芸人の了見」などがあります。
現在発売中の最新刊が、名優、島田正吾の生涯を描いた評伝『芝居の神様』。

投稿者 joqr : 19:26

2008年03月03日

2008年3月2日 長野県伊那市 JA上伊那 花き担当 谷口昭一さん

長野県伊那市は、長野県の南部に位置し、南アルプスと中央アルプスの二つの山脈に囲まれ、町の中を天竜川と三峰川が流れる自然豊かな町。いちごやりんご、お米などが特産品。
アルストロメリアとは、和名は「百合水仙」と言って親しまれている花。生け花やディスプレイ用に使用されることが多い。色はピンク、黄色、オレンジ色などがあり、花ビラの一部にスジ状の斑点模様がついている。
上伊那の地域では、昭和50年代前半に種をオランダから輸入し作り始めた。お米作りから転作した人が多く、高温多湿の気象条件では栽培できないため、冷涼な長野県伊那地方の気候には最適でその後も栽培する農家が増えた。現在は90名の農家が作っている。
全国シェアは45%と日本一を誇っている。
このアルストロメリアは、かつて生産コストが高く「借金花」と呼ばれていた花。JA上伊那では、生産者と一体となって、設備の導入や厳しい温度管理、生産調整などを実施。
バブル期には、プレゼント用やディスプレイ用お花のお稽古用として重宝されていた。そのため、今まではどちらかと言うと業者向けに出荷していた。そこで、最近は個人の方にも知ってもらおうと、力を入れている。

投稿者 joqr : 11:41

2008年03月02日

2008年3月2日 廣淵升彦さん

昭和8年、和歌山県のお生れ。
東京大学文学部卒業をテレビ朝日に入社。
報道記者として、テレビ朝日ニューヨーク支局長、ロンドン支局長などを歴任されました。
テレビ朝日を退社後は、関東学院大学、湘南短期大学などでジャーナリズム論を教えられ、また活字の分野で多くの執筆・発言をされています。
これまで書かれたご本に『首はヨコにふってもイエス』『スヌーピーたちのアメリカ』などがあり、現在は最新刊、『頭にちょっと風穴を』が発売中。

投稿者 joqr : 19:25