過去の放送分
過去の放送分 過去の放送分 2008 12月13日 放送分
「国際宇宙ステーションの話」(1)
コーチャー/松岡均(まつおかひとし)さん(日本科学未来館)
大村正樹&松岡均
大村正樹
キッズのみんな、こんばんは。今週はちょっと周りがザワザワしてるでしょ。そうなのよ〜。いつものシークレットラボを飛び出して、お台場の日本科学未来館へやって来ました。未来館の方にはいつもラボに来ていただいてお世話になっているんですけど、今回の目的は―そう、ミッションです。そのミッションとは国際宇宙ステーションの調査。日本科学未来館には国際宇宙ステーションの展示スペースがあるんです。早速、調査を開始しま〜す。今日のサイエンスコーチャー(サイコー)は、日本科学未来館の松岡均(まつおかひとし)さんです。こんばんは。
こんばんは。
大村正樹
今、私たちがいる国際宇宙ステーション展示スペースには、制服を着ている中学生か高校生か、それから小学生のキッズもいるね。こんにちは。
こんにちは。
大村正樹
君たちはどこから来たの?
  千早小学校です。
大村正樹
千早小学校って豊島区の?
  はい。
大村正樹
社会見学で来たの?
  はい。
大村正樹
未来館はどう?
  面白いです。
大村正樹
宇宙に興味ある?
  はい、少しあります。
大村正樹
ISSって知ってる?
  知りません。
大村正樹
じゃあ国際宇宙ステーションは?
  聞いたことあります。
大村正樹
宇宙飛行士の名前を誰か言える人?
  えーと…。
大村正樹
最近、飛んだ人とか。
  分かりません。
大村正樹
星出さん。覚えてね。その前に飛んだ人は?
 
大村正樹
野口さん。分かった?
  はい。
大村正樹
最初にスペースシャトルに乗った人は?
 
大村正樹
毛利さん。この未来館で一番偉い人だから、ちゃんと押さえておくように。
  はい。
大村正樹
毛利さん、一番偉いんですよね?
  そうです。館長です。
大村正樹
じゃあ、松岡さんは毛利さんのことを何て呼ぶんですか?
  館長と呼びます。
大村正樹
なるほど。ここは国際宇宙ステーションの展示コーナーですが、国際宇宙ステーションは地球の上を飛んでいるんですよね?
  そうです。地上400キロの高さを飛んでます。
大村正樹
ということは、肉眼で見えるんですか?
  条件がよければ見えます。
大村正樹
天気がいいとか?
  天気がいいのと、あとは大体90分で地球を1周するんですが、ちょうど日本の上空を通った時に見えます。
宇宙
 
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大村正樹
でも90分に1回日本の上空を通るわけではなくて、南半球を通る可能性もあるし。何周に1回日本の上空を通るんですか?
  そんなに数は多くなくて、数ヶ月に1回とか2回。
大村正樹
そうですか。じゃあ12月にいつ見られるかは、どうやって知ればいいんですか?
  JAXA(ジャクサ)宇宙航空研究開発機構が国際宇宙ステーションを運用しているんですけど、そこのホームページを見るとチェックすることができます。
大村正樹
JAXAのホームページで国際宇宙ステーションが今どこを飛んでいるかが分かる。リアルタイムで?
  そうです。
大村正樹
条件がよければ肉眼でも見られるということですか?
  そうです。夕方、日が暮れてちょっと経ってからとか朝早い時間に見えるんです。
大村正樹
じゃあ、昼間見える時はどんなふうに見えるんですか?
  昼間は見えないんですよ。すごく遠くにあるし自分で光っているわけではないので。夜、星と同じように太陽の光を反射して見えるので、最初は「星かな?」と思うかもしれないけれど、よく見ると動いている。
大村正樹
へぇ〜。ゆっくり動く星を見つけたら、「国際宇宙ステーションだ!」と思えばいいわけですね。松岡さんは、見たことあります?
  何回もあります。
大村正樹
やっぱり職業柄チェックされるわけですね。ラジオの前のみんなも、JAXAのホームページで位置を調べて条件が合えば、見られるかもしれないそうです。国際宇宙ステーション、知ってるようで知らないことが多いんですけど、まだつくっている最中ですって?
つくり始めて10年ぐらい経っているんですが、完成予定は再来年の2010年です。
大村正樹
12年かかってできるということですか?10年前生まれた子が小学校6年生にならなければ、国際宇宙ステーションはできないということですね。
そうですね。少しずつつくっていて、今大体8割9割ぐらいできているんですね。
大村正樹
何でそんなに時間がかかるんですか?
  スペースシャトルで打ち上げるんですが、1回に打ち上げられる量が決まっているので40回以上に分けています。
大村正樹
スペースシャトルって打ち上げや帰還する時の映像がニュースになりますが、そもそも何のために飛んでいるのか、重要なところから伺いたいんですが。
スペースシャトルの特長は、実際に物を宇宙まで運んでいって、また戻ってくることができる。それが他のロケットなどと違うところで、1回に小型バス1個ぐらい運ぶことができるんです。宇宙ステーションのように人が体験する場所をつくるためには、たくさんの量を運んで行って戻ってくる輸送機が必要ということで。
大村正樹
空飛ぶ貨物船というか荷物を積んで宇宙へ行って、部品を少しずつ宇宙に残してくるということですね。それで12年かかるわけですか?
そうです。
大村正樹
シャトルは何回ぐらい飛ばなければいけないんですか?
  完成までは40回以上。
大村正樹
40回以上飛んで、やっと国際宇宙ステーションができるのか。エライお金がかかるわけですね。
  そうですねぇ。たくさんかかると思います。
大村正樹
へぇ〜。国際宇宙ステーションは百科事典とか場合によっては教科書にも載ってると思うんですが、これは何のための施設ですか?
  宇宙には無人の探査機とか人工衛星がたくさんあるんですが、大きく違うのは宇宙飛行士がそこにいつも滞在しているということです。
大村正樹
その中に人がいるんですか?
  そうです。今も3人生活しているんです。
国際宇宙ステーション
 
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大村正樹
アメリカ人のマイケル・フィンクさんとグレゴリー・シャミトフさんとユーリ・ロンチャコフさん。ユーリさんはきっとロシア人ですね。
そうですね。
大村正樹
アメリカ人とカナダ人とロシア人。3人とも男性ですか?
  今はそうですね、男性3人。
大村正樹
宇宙で生活しているのは世界中でこの3人だけですか?
  そうですね、はい。
大村正樹
ロシアとアメリカとカナダの方だけですが、今話題になっている『きぼう』という日本の実験棟が完成すると、日本人もここに滞在できるんですか?
予定だと来年の3月ぐらいに若田宇宙飛行士が3ヶ月滞在することになってます。
大村正樹
若田光一さんが日本人で初めての宇宙滞在の飛行士になるんですか?
  そうですね、長期滞在では。
大村正樹
へぇ〜。この『きぼう』の大きさは漠然としてよく分からないんですが、この土管みたいな長さ、それから国際宇宙ステーションそのものの大きさはどれぐらいですか?
宇宙ステーション全体だと縦が100メートル以上。横のサイズは70メートルぐらいで、大体サッカー場と一緒ぐらいです。
大村正樹
サッカーのピッチと同じような大きさのものが、地球を90分に1周のペースでクルクルまわっているんですね。と考えると『きぼう』の実験棟はあまり大きくないんですか?
それほど大きくはないです。『きぼう』の中は実験装置がたくさんあるんですけれど、実験装置を入れる前で大体小型バスと同じぐらいの大きさです。
大村正樹
えっ、小型バス程度の所で何ヶ月も生活しなくちゃいけないんですか?
  はい。
大村正樹
3人でケンカして、「お前とはもう話したくないよ」といったら居場所はないですねぇ。
  どうなんでしょう(笑)。ただ色々なモジュールがついてたりとか、少し離れた所に居住モジュールといって生活する場所があるので、そういった所を移動すると中全体は結構広いです。
大村正樹
嫌な思いをした人は一人そっちのほうに隠れたりして2、3日後に「この間はゴメンネ」と話もできる。
  かも知れないですね。
大村正樹
そうですか。実際そうしてるかどうかは分かりませんが…。また宇宙に関する展示コーナーには次々と子どもたちが集まって来ました。みんな、宇宙に興味ある人?
はい。
大村正樹
日本人の宇宙飛行士の名前は言える?
  言えます。
  言えませ〜ん。
大村正樹
「も」が付く人、誰だ?
  もうり…。
大村正樹
毛利さん知ってる? 毛利衛(マモル)さん、覚えといてね。女の人で今度宇宙に行く人は知ってる?
  子どもがいる人でしょ?名前覚えてない。
大村正樹
覚えといて、山崎直子さん。子どもがいる人ってよく分かったねぇ。もう時間が来ちゃいました。来週もこの国際宇宙ステーションのお話を伺ってよろしいですか?
はい。お願いします。
大村正樹
ありがとうございました。
  どうもありがとうございました。
サッカー場
 
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