過去の放送分
過去の放送分 過去の放送分 2007 7月14日 放送分
「企画展 『サイエンスニュース!アジア展
〜アジアの力、科学の力、を伝えます』 について」

コーチャー/荻田麻子さん(日本科学未来館)
大村正樹&荻田麻子
大村正樹
夏休み直前緊急スペシャル。今日のサイコーは、日本科学未来館の荻田麻子さんでございます。女性です。女性には僕はやさしいんですよ。科学未来館、実は僕は家が結構近くにあって、よくおじゃましているんですけど。
そうですか、ありがとうございます。
大村正樹
今、スペシャルな展示があるんですよね。『サイエンスニュース!アジア展』。あらためて、これはどんなイベントでしょうか?
  アジアをテーマにしているんですけれども。アジアの中にある科学の取り組みを紹介してるんですね。アジアは地球上でもっとも一番広い地域と言われてまして。人口も地球上に今65億人の人口がいると言われているんですけれど、その半分ぐらいはアジア大陸にいるんです。
大村正樹
えぇ〜!
  本当に一番大きな場所なんです。
大村正樹
地球の人々の半分がアジアに。日本人もそこに入っているんですか?
  入ってます。
大村正樹
みんな僕ら日本の人たちは、地球の2分の1に入っている。嬉しい。ちょっとよかった。これも自由研究のいいテーマになります。
  なので、文化とか自然とか、いろいろとアジアには見どころがいっぱいあるので、今回は科学とアジアというものを見ながら、アジアにどういった文化が広がっているかとかそういったものも楽しめるような展覧会になっています。
大村正樹
なるほどねぇ。僕の手元にちょっとしたパンフレットがあります。例えば、あっ、これはいいねぇ、インド。インドは知ってるよねぇ、みんな。インドからは、「うちの庭がガスプラント」。ガスプラントというのは、ガスの実験室って意味ですか?
ガスプラント工場みたいな、つくる場。つくるものというか。
大村正樹
庭でガスをつくっちゃうという話ですか。これはどういうことですか?
  ええと、インドは今すごい勢いで人口が増えていっているんですね。
大村正樹
人口も経済成長もすごいですよね。
  そうです、すごいと言われています。なので、1つにはエネルギーが足りなくなってしまうんじゃないかという問題と、あともう1つはそれだけ人が多いので、出てきたゴミをその辺にどんどん捨てていったりすると、ちょっと衛生上の問題とかいろいろな問題が発生している。その2つを解決しましょうというのが、このガスプラントなんです。
お家にある生ゴミをこのガスプラントに詰めてゴミを腐らせるということですが、水とかを入れて発酵させると、そこからガスが出てくる。それをもう一度お家のコンロにつなぐと、お家の1日分の必要なエネルギーがまかなえるというものなんです。
インド
 
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大村正樹
これはインドじゃなくても、世界中でこのテーマというか、こういうことってされてませんか。日本でもやろうと思えばできてますよね。
  されてます。その生ゴミを使ったりとかの仕組みはいろいろな国が取り組んでいるんですけれど、これの面白いところはガスプラントのつくり方。その辺にあるものでつくれるんですね。
大村正樹
プラントが? 工場が?
  工場と言っても、ドラム缶みたいな感じの機械です。そういうドラム缶状の形のものをどっかから用意してきて、あとクダ(管)とかパイプとか水を入れたり、ガスを通したりするクダ(管)みたいなものが必要なんですけれど。
その解説書を見ると、どういうものを集めてきたらいいかということが書いてあって、それは何も別にインドでなくても日本にある材料を集めて、しかも難しい技術ではなく、私とかそういう技術を持ってない人たちでもちゃんとつくれるようなマニュアル、つくり方みたいなのがあるんです。
実際にインドでは、このガスプラントのプラント自体をみんなに配っているのではなくて、そのつくり方をあちこちの村とか町に行って、みんなに教えてあげて、自分たちでその辺のものを使ってつくって、まさに自給自足というんですかねぇ。
大村正樹
人口が多くて、今インドは10億人ぐらいですかねぇ。インドの人々はそういう手作りのガスプラントでガスを自分たちでつくって、それで家で料理をしているということですか?
そうですね。
大村正樹
へぇ〜。だけど、原始的ですね、インド人。カレーもそれでつくっちゃう。
ナンもそれで焼いちゃう。
  そうですねぇ(笑)。カレーを食べ残したり、つくったときに切り捨てた生野菜のゴミとか、そういうものを集めてガスを発生させて、またカレーをコトコト煮るとか。
大村正樹
すばらしいリサイクルの・・・。
  循環のリサイクルですね。
大村正樹
なるほど、いいイメージです。インドいいイメージです。いいですわぁ。へぇ〜。それじゃ日本でもとうもろこしのカスとか、玉ネギのカスとか何ででもガスはできるということですか?
そうです。
大村正樹
すごく簡単にできるということなんですね。
これ地球にやさしくていい話ですね。
  いいですねぇ。
大村正樹
興味があったらぜひぜひ見てくださいね。あとはどうだろう。これもゴミだ。やっぱり環境問題は重要ですから。「ゴミから不思議未来物質」、マレーシア。マレーシアでもゴミが役に立っているということですか?
そうですね。そのゴミというのも、今回紹介しているのが、お米のもみ殻ゴミを使っている。
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大村正樹
日本にもありますねぇ。それで何? 未来物質ができちゃう。
  そうです。マレーシアは日本と同じお米の国なんです。ご飯をしょっちゅう食べるんですね。米粒の外側に殻のようなものが実際ついているんですけれど、その殻は普通取ってしまうので、大量のもみ殻のゴミが出てしまう。そのもみ殻を使って、何と空気の数倍から数十倍程度の重さなんで、ものすごい軽いということです。
大村正樹
空気の数倍から数十倍程度というと、めちゃくちゃ重そうだけど、空気って元々軽いから、すごい軽いものができちゃう。
  そうです。普通私たちが歩いてて、あぁ空気重たいなぁとか思って歩かないじゃないですか。人間は空気の重さをほとんど感じないので。ということは、これの何倍と言われても、実はあまり感じない程度の重さです。
大村正樹
もみ殻からできるんですか?
  できるんです。そのエアロジェルというものをつくるんです。
大村正樹
エアロジェル、空気のジェルって何? ゼリーとかそういう意味ですか?
  そうです。固形のそういう固体のものですけれど。空気ほど軽くて、だけれども熱に強いんです、ものすごい。
大村正樹
それは何に使うんですか?
  それは、将来的には宇宙船とかに使えるんじゃないかと言われています。宇宙船の壁とか、断熱材といって、その壁の中に熱をシャットアウトするための材質のものを入れるんですけど。さっき言ったようにエアロジェルは熱に強い。軽いのがポイントなんですね。ロケットを飛ばすときに大気圏を突入しなければならないので、ものすごいエネルギーが、ジェット噴射みたいにバーッと出ますね、スペースシャトルとか。それが重ければ重いほどジェット噴射の力を大きくしていかなければいけないので、実はすごく大変で。軽くしておけばそれだけ労力をかけずに飛ばせるので、すごく宇宙船にはもってこいになります。
大村正樹
何かマレーシアには先を越された感じがしてくやしいですねぇ。日本の、これから新素材をつくろうとしている人たちが、例えばダウンジャケットよりも軽い素材ですよと言ったら、実は、マレーシアがすでに考えていましたと言われたら、やられちゃったと思うじゃないですか。まぁそれはいいですけれど。こんなふうに、ものすごい理科の自由研究にはぴったりのブースが全部で7つある。
全部で7つあります。
大村正樹
その中からキッズのみんなも興味を持ったものをトコトン調べてもらったら、ものすごくステキな自由研究になるかも知れないですよねぇ。どうですか実際、荻田さんのほうから理科の自由研究のポイントを、ラジオを聴いているキッズにアドバイスしてもらいたいんですが。
そうですか。7つのテーマのブースの中、1個のブースの中に2、3個ずついろいろな国を紹介しています。たぶんきっと今まで見たことがない科学の新しいことがいっぱい分かるということと、それを通してアジアのいろいろな国の知らない事情が見られるというのが自由研究にはいいかなぁという気がします。
大村正樹
そうですね。これは夏休みの期間中、ずっとやっていますか?
  ずっとやってます。9月2日までやっています。
大村正樹
そうですか、分かりました。お台場ですからね、観光地でもあるし、1日遊べるところだけれど。駅はゆりかもめで、「船の科学館」になるんですかね。
そうです。船の科学館になります。よかったら来てみてください。
マレーシア
米
 
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