過去の放送分
過去の放送分 過去の放送分 2007 5月12日 放送分
「科学を勉強することの面白さ」(2)
コーチャー/結城明姫さん(晃華学園高等学校2年)
大村正樹&結城明姫
大村正樹
今週は結城さんからいろんなお話を聞いていきたいと思うんですけど、やっぱり理科は好きだったんですか?
  そうですね。理科は好きでした。小学校の時にはモーターを使った実験っていうのをやったんですね。それはとても楽しかったです。磁石とかコイルとか、あとはクルクルって軸が回るモーターとかで。自分達で車を作ってそれを走らせてみようっていうのやって、モーターを使ってみたり、磁石を使ってみたり。
大村正樹
それは何?結城さんの個人的なチームとして作ったの、授業の一環でやったの?
  授業の一環のチームでやりました。
大村正樹
すごい!小学生でそんなことやったんですか?へぇ〜。でも、大体そういうのって男の子の専門分野ですよね?
  そうですか?我が校では女の子も楽しんでやってました。実際、理科好きな女の子、多かったです。
大村正樹
そうですか。で、モーターの他には例えば、授業とか夏休みの自由研究とかは何をやったんですか?
  私はかたつむりを研究したり、アリを研究したり、あとはパラシュートのミニバージョンを作って、その空気抵抗を研究したり。
大村正樹
小学生で?じゃあ、かたつむりから教えてください。
  かたつむりは小学校1年生の時に研究したんですけど、ヒダリマキマイマイとミギマキマイマイっていうかたつむりがいて、その子供の心臓の回数とかを見たんですね。数えて。殻が薄いので心臓が見えるんです。それで数えて、結局人間と変わらないぐらいだったんですけど、そういうのを発表したり。
大村正樹
ちょっと待って!今、普通みんな聞いててさ、ヒダリマキマイマイとミギマキマイマイが子供産んだら、じゃあ子供はどっちに渦巻いてるかって言うかと思ったらさ、なんだよ、音か!そっちに行くの!?
渦も見たんですけど。渦は右になったり左になったり。
大村正樹
やっぱり、どっちかわからないのね。
  はい。ヒダリマキマイマイ同士だと左になるんです。ヒダリマキマイマイの同じ種類だと。ヒダリマキマイマイのお母さん、ヒダリマキマイマイのお父さんだともちろん左巻きになって、ミギマキだと右巻き。
大村正樹
でも、右と左を結婚させたわけでしょ?そしたら順番に生まれたの?
  順番には生まれませんでした。まちまちでした。トータルでは同じぐらいだったと…。小学校1年生だったので記憶が曖昧で。
大村正樹
でも心臓の回数は記憶に覚えてるんでしょ?
  回数は覚えてます。回数は人間と同じです。ただ、かたつむりは冬眠しちゃうんですね。冬眠すると心臓の回数はグッと少なくなっちゃう。それから、普通に動いてる場合だと人間と同じぐらい。で、活発に動き回ってると、やっぱり人間が走ってるくらい。
カタツムリ
 
このページのトップへ
大村正樹
心臓の回数があがるわけですか!人間と同じような負荷(ふか)をかけると速くなるし、ゆっくり寝てるとゆっくりなるっていうことがわかったの?1年生で。
はい。
大村正樹
あら。じゃあアリは?
  アリはですね、ご飯を何回噛んで、例えば10回噛んだのと50回噛んだの、どっちの方にアリが多く集まるかっていう研究なんです。アリの好きなエサっていうことで、お米をあげるんです。私が噛まないお米、私が10回噛んだお米、私が50回噛んだお米。それで結局、50回噛んだのにきました。それは3年生か4年生ぐらいの時だったと思います。
大村正樹
お母さんが炊いてくれたご飯を、50回噛んだものと10回噛んだものと1回も噛んでないものをアリにあげたら、50回噛んだ物がアリは大好きだったと。それはなんで?
それはご飯は噛めば噛むほど、ブドウ糖という甘い部分が出てくるんです。だから、アリは甘いのが好きだから、その一番甘い部分が出てきた50回にきた。
大村正樹
噛むことによってご飯に隠れていた、ブドウ糖という物質が出てきたってことなのね。
  はい。
大村正樹
だけど人間だったらさ、明姫さん、僕がさ、50回噛んだ米なんか食いたくないよな(笑)?
  そうですね(笑)。アリだからできました。
大村正樹
すごい!あともう1個なんだったっけ?
  パラシュートの小さいバージョン。例えば、パラシュートでも、四角い紙をパラシュートがわりにした時と、三角の紙はどうだろうとか、丸い紙はどうだろうとかいうので、色々小さいミニチュアの10センチぐらいのを作ってジャングルジムの上から落としてみて。
大村正樹
パラシュートはどんな形のパラシュートが一番ゆっくり落ちるかとか?で、一番ゆっくり落ちるのがパラシュートとして一番いいパラシュートっていうことだよね?
はい。小さい紙がいいか、大きい紙がいいか。
大村正樹
正解は!?
  丸くて大きい。
大村正樹
ちなみに、小学校時代の記憶の中で、そんなレベルの高い研究をしたのはあなた一人でしたか?
  いえ、そんなことはないと思いますし、それにレベルが高いって言っても、自分で工作してちょっと考えたぐらいですから。みんなちゃんとやってましたよ。
大村正樹
そうですか。これ理科が得意で、じゃあ算数も得意なの?
  いえ、それは聞いちゃいけません(笑)。算数は苦手なんです。はい。算数って、学問としての算数は好きなんですけど、テストとしての算数は聞いちゃいけません。
アリ
 
パラシュート
 
このページのトップへ
大村正樹
あっ、そうなの(笑)?微妙なのね。いわゆる興味の対象は生き物とか、水の流れとか、身のまわりのものに興味があって、いわゆる机に向かって計算するのはちょっと苦手ってこと?
苦手です。
大村正樹
へぇ〜。結城さんは大きくなったら、もう大きいけど、将来は何になりたいんですか?
  まだ決めてないんで、これから高校生とか大学生になって、いろんなものを見ていって、それから決めたいと思ってます。
大村正樹
お父さん、お母さんは例えば、理科に対してすごい興味があった人とか、そういうことではないの?
  母は理系の人間です。今、物理の先生をやってるんです。そういう影響もありました。
大村正樹
結城さんはいつも研究ばかりしてるの?
  まさかまさか。うちでは音楽を聴いたり好きな本を読んだり、それから、茶道が趣味なので。いいお手前で、とかやってます。
大村正樹
へぇ〜。本は何?ファーブル昆虫記とか読んじゃうんですか?
  いえいえいえいえ。もちろん、そういうちゃんとした本も読みますけど、例えば今話題の小説とか。最近だど、ちょっと昔のになっちゃいますけど、海辺のカフカ。
大村正樹
音楽は何きくんですか?
  音楽は外国のポップとか好きです。日本のも聞きますけど、ミュージックステーションとかは見ませんね。音楽の情報は、学校とか雑誌で仕入れてます。
大村正樹
へぇ〜。ちなみに高校2年生でしょ?おこずかいいくらぐらいもらってるの?それは研究に使ってるの?やっぱり。
  使ってるって言っても多少です。なんたって私の研究が、定規とかストップウォッチとかでできるものですから。
大村正樹
なるほど。ちょっと余談ですが、実は去年のジャパンサイエンスエンジニアリングチャレンジ。これ、優勝賞金というか、賞をもらってお金もらったんですって?いくらもらったんですか?
50万円。
大村正樹
見たことある?みんな、50万円。いいですか?疑問に思ってその研究をすれば、50万円っていうお金が手に入るっていうことなのね。
  びっくりしました。私も。
このページのトップへ