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2008年12月29日

浅草見番「稽古会」短いレポ

先日、このブログでも告知をさせてもらった二つ目による「稽古会」を二十四日(水)の昼、浅草見番で開催。大勢のご来場、有り難うございました。

当日の番組は以下の通りです。

一、「お見立て」 金原亭馬治
一、「竹の水仙」 林家たけ平
一、「阿弥陀池」 月亭方正(山崎邦正)
一、「初天神」 春風亭一之輔
      中入り
一、俗曲  寒空はだか
一、「だくだく」 柳家喜多八

馬治さんとたけ平さんは「稽古会」の趣旨通り、寄席などでは掛けにくい大ネタのお稽古。
とくにたけ平さんの「竹の水仙」はまだ試演中のものであるとのこと。
一之輔さんの「初天神」はその点、「通常の」感じでしたが、凧揚げまで入る長講版。
あきらかに一之輔さん目当てとおぼしきお客さんも多く、堂々とした高座ぶり。
大声で客席を威嚇するのがそのまま笑いにつながるという、良い意味でドスの利いた芸ですね。
今回、特筆したいのが、八方師匠門下の月亭方正さん。
「阿弥陀池」は私、大阪でも一回聴いていましたが、今回は緩急の余裕もあり楽しい出来。殺人事件の作り話を真に受け、目を見開いて驚く主人公のリアクションと間合いが玄人落語にはちょっとない味でとても感心しました。
噺の内容とご本人のキャラクターにぴったり一致した佳き高座。
月亭Bコース(?)のなかでも今後、注目の演者。
トリの喜多八師匠は二つ目の長講、熱演(中入りまで二時間)をすぐさま察知して、軽々と「だくだく」をコンパクトに。まさに玄人という引きのワザでした。

稽古会、また来年も開催予定です。

そんなこんなでこのブログをご覧になってくださったみなさん。
今年一年もお世話になりました。
また来年もよろしくお願いいたします。
どうぞ良いお年を!

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松本尚久 (放送作家)


投稿者 落語 : 2008年12月29日 22:03