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2007年03月22日

・・・につける薬(担当☆石森則和)

インフルエンザの治療薬「タミフル」

これを飲んだ若者が、相次いで
「転落死する」などの異常な行動をしたため、
薬の副作用ではないか?と因果関係が疑われています。
しかし、厚生労働省はこれまで、因果関係に否定的でした。

ところが先月末には、医療関係者に対し
保護者に「少なくとも2日間観察する必要がある」と
説明するように求めました。
さらに21日未明には、わざわざ深夜に会見を開き
これまでの方針を一転、
「10代の患者への投与中止」を打ち出したのです。

これに前後して、気になるニュースが入ってきました。
ひとつは、厚生労働省の研究班の主任研究員の講座に
タミフルの輸入販売元である中外製薬から
1000万円の寄付があったこと。
厚生労働省はこの研究班の調査結果を元に
因果関係を否定してきたのです。

そして、厚生労働省のOBが中外製薬に「天下り」をしていたこと。
もっとも製薬会社に厚生労働省のOBが天下りするのは
珍しいことではありませんが。
なんか、いやーな「ニオイ」がします。

そしてきょうの厚生労働省の事務次官の定例会見。
次官会見.jpg
事務次官は会見で、こう言いました。

「否定的という判断を取ってきたが、新たな事実が出ている中で、
思い入れ、勝手な考えを持たず虚心にデータをもって
専門の審議会で検討し、決めるべきものと思う」

・・・わかりる?上の文章。
ラジオの仕事をしている我々から見れば、とんでもない悪文です。
本社ビル地下13階にある反省室に入れられます。(うそ)
難しい言葉を並べると高度なことを言っているような気がしますが
ものごとを簡潔な言葉でまとめられない人は、正直アレです。

当然、僕らはつっこみました。
「ええと、つまり否定的な立場を白紙撤回するということですね?」
「いいえ、白紙撤回というわけではなくて、
否定的だったが、検討を進めるうえで、
判断が変わり得ることを明確に認めるということでして・・・」


ねえ、お星様?

僕がアホなのん?
おっさるのかごやだほいさっさ。
・・・もとい。
おっしゃることの意味がわかりまへん。

その後は記者との間で
「白紙撤回なのか否定のままなのか」の繰り返し。
次官は「いやあ、そう言葉尻をつかまえられても・・・」とのたまう。

言葉尻でもなければ桃尻でもないわっ!(←取り乱してる?)

「方針を全面的に見直すこと」を「白紙に戻す」といいます。
次官はとうとう白紙撤回とは明言しませんでしたが
結局、各社のニュースには
「白紙撤回」の言葉が並びました。ああ、ちかれた。

そんなアホなやりとりはともかく、
会見で最も驚愕したのは、
厚生労働省が、「否定的」な見方を一転させた「根拠」です。

「何を根拠に見解を変えたのですか?」
「タミフル服用後に死亡した事例の調査をもとに否定してきましたが
新たな事例がわかったのです」
この「新たな事例」とは
「子供が転落し、骨折する事故が新たに2件起きたこと」

・・・これまでの異常行動と何が違うのか?
それは、被害者が「死亡していない」ということです。

《これまでは「転落死した事例」を根拠に
そんなに数が多くないから因果関係を否定してきたんですけど
正直「落ちたけど死ななかったケース」については知りませんでしたわ》
・・・というのです。

そんなばかな!?2004年以降に「死亡したケース」は7件ですが
「死亡してないケース」は15件もあるのです。
しかもこれら22件は飛び降り(転落)ばかり。
ほかにも「トラックに飛びこんでいった事例」
「突然笑い出す事例」などがあるのに
これらの異常行動は計算に入ってない!

さらに、今回なぜ「10代の患者に限って」服用中止なのかというと
「高齢者と幼い子は服用しないほうが死亡率が高くなる」からだって。
ちょっとまって?!おかしくないか?
僕は今年、天才バカボンのパパと同い年になるけど
「高齢者」ではありません。
事実、異常行動をとった22人のうち、7人は成人です。
30代や40代のかたもいます。

ただし、誤解しないで頂きたいのは
僕は「タミフルと異常行動には因果関係がある」
と言っているのではありません。
(もちろん「ない」とも言ってません)

一緒に番組をやっている
現役医師の吉田たかよしさんとも話をしたのですが、
これらの行動は「インフルエンザ脳症」などの典型的な行動であり
タミフルが使われる前からこうしたことはあった、といいますが
やはり因果関係は断言できないそうです。

最も問題なのは、厚生労働省が
因果関係を否定するにしても否定しないにしても
「ちゃんと根拠となる研究調査をしていない」ことなのです。

因果関係がよくわからないまま
厚生労働省が保身のために「いいかげんな対応」をすることで
「本当に必要としている人」が
服用できなくなって、死亡する恐れもあります。


せめて今は
命の大切さを思いだせる
薬をください。

投稿者 : 2007年03月22日 21:09