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2007年01月18日
どーにかしてくれ!
景気が回復しているという実感はありますか?
平成14年の道路運送法改正で需給規制が緩和され
タクシーが7000台も増えた(東京)ことなどが影響し
タクシードライバーの年収が、
都の全業種平均より4割も低くなっています。
ところが、タクシーが増えすぎてこういうことになったのに
現在はタクシー運転手が不足していて
各タクシー会社では8割の車しか使われていません。
あるタクシードライバーによれば
「一般的に言ってタクシー運転手が減るのは景気のいい時さ。
景気がよくなると、もっと割りのいい仕事がでてくるからな。
皆、そういう仕事に流れるからドライバーは減るのさ」
「へえ、じゃあ今は景気が回復してるってことすか?」
「それが逆なんだよ!
本当なら不景気のときはドライバーが増えるはずなのに
あまりの待遇の悪さに、みんなやめちまうんだ!
今はね、そこまで『突き抜けた不景気』なんだよ」
こうしたことから東京23区と三鷹市、
武蔵野市のタクシー会社の9割が値上げを申請しており、
来年の春にも10年ぶりに値上げとなりそう。
今は660円のところが会社によって「750~810円」に。
でも、ドライバーは
「値上げしたら、かえってお客が減るな。
もういちど需給規制をしてくれなくちゃだめだよ」とこぼします。
「役所はね、データばかりで景気を判断するんだ。
世の中の窮状なんて、所詮、他人事なのさ」

日銀は、きょうまで2日間行われた金融政策決定会合で
「追加利上げ」を見送ることをきめました。
・・・「なんのこっちゃ?」と思われるかもしれません。
バブルがはじけたときに
「優良な銀行や企業までもが資金が借りられない」
となったらいけないから、
「銀行同士がお金を貸し借りするときの金利を0にしよう」
と始まったのが「ゼロ金利政策」です。
で、このゼロ金利政策、去年7月に解除されたのですが、
解除といっても現在の金利は年0.25%。
超低金利には変わりないと言っていいでしょう。
「そんなの自分に関係ないや」
というのはおおまちがい。
こうした短期金利は、
家計の預金金利にも影響するのです。
日本の家計が、超低金利だったこの15年間に
本来もらうはずだった金利収入は
合わせて285兆円に上るのです。
せっせと貯金をしても、利息は冗談みたいに少ない金額。
そりゃあローンを抱えている人には負担は軽くなりますが、
家計全体を見渡せば、かなーり、もっていかれたことになります。
一方で大手の銀行は「どんどんもうかる」ばかり。
そんなにもうかるクセに、企業への貸し渋り傾向は続く・・・
日本経済は、もう長いこと不公平で異常な状態にあるわけです。
この金利を決める権限を持つのが「日銀」です。
「日本銀玉鉄砲愛好会」ではありません。
「日本銀行」です。
日銀はこの権限を行使して
「金利を適正な水準に引き上げたいのが本音」・・・のはず。
そこで今回
「企業は景気回復し、それは家計にも波及していく。
そのしくみは崩れていない」と判断し
こんどこそ「利上げに踏み切る」と見られたのです。
ところが!
一週間ぐらい前から
与党自民党の中から利上げを「けん制する声」、
それも「かなり強硬な発言」が相次いで飛び出したのです。
「もし、追加利上げで景気が腰折れしてしまったら、
参議院選挙に影響がでてしまう」
・・・というところでしょうか。
実際、記者会見でも
「今回の見送りは自民党からの圧力が効いたのでは?」
という声がありました。
これに対し福井総裁本人は
「そんな思惑が入り込む余地はない」と否定しています。
本当にそうなのかな?
福井総裁は村上ファンドに
1000万円も拠出して問題になったことがあり、
辞職を求める声が高まりましたが
このとき、閣僚らが、なぜか福井総裁を擁護する発言を連発!
つまり「結果的」に「貸し」を作るかたちになっていました。
また今回、全会一致で「見送り」となったのではなく
議決権を持つ9人の票は採決で「6:3」に割れましたが
「見送り賛成の6人」のうち、3人は「総裁と副総裁」(!)
となると、残るほかの委員は「3:3」
・・・ということは
総裁と副総裁の票が「見送りを決定付けた」可能性もあります。
「本当に与党からのプレッシャーは影響しなかったのか?」と
疑ってしまう気持ちはわかります。
来月にも利上げについて再検討されるでしょうが
7月の参議院選挙までは、
利上げの可能性は薄いかもしれません。
そしてもし、
参議院選挙後にすぐに利上げが行われたとしたら・・・
推して知るべしたーすたろーん。

いずれにしても金融政策正常化のチャンスを逃し、
「日銀の独立性」にも疑問の声があがったことは
国際的な評価にも関わります。
さらに市場では
「景気の実態が利上げに耐えないと受け取られる可能性」もあり
影響を与える懸念もあります。
振り回されるのは
いっつも一般国民・・・。
私たちが日々の暮らしの中で
景気回復を「実感」できる日はいつになるのでしょう。
投稿者 : 2007年01月18日 19:19