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2006年09月18日

オウム事件は終わっていない ☆扇一平

先週金曜日、最高裁はオウム真理教の松本智津夫被告の特別抗告を棄却し
松本被告の死刑が確定しました。

・・・オウム事件は、教祖の死刑確定をもって終結したという訳ではありません。
オウム事件によって被害を受けた方々の苦しみは一生続いているのです。

浅川一雄さんという方がいます。46歳。
何もなければご夫婦、お子さんたちと幸せに暮らしていたはずのサラリーマンでした。
しかし11年前、地下鉄サリン事件で、当時31歳だった妹の幸子さんが倒れてしまいます。

幸子さんはサリンの後遺症で重度の言語障害、寝たきりの状態が続いています。

「松本智津夫は税金で生きていられる。食事を取り、風呂も入ることができる。
しかし妹に対しては国は何もしてくれず、家族の介護がなければ生きることも、風呂に入ることもできない」と、松本被告の死刑確定の日の会見で浅川さんは訴えました。

「妻もパートに出て妹の介護に協力してくれています」
「私たちが倒れたら、子供たちに妹の介護をしてくれとは頼めません。彼らには彼らの人生があるのです」
「松本被告の一生は死刑執行をもって終わるかもしれませんが、私たちはそれで終わることなく苦しみが一生続くのです」


犯罪の被害者には誰もがなってしまう可能性があります。
その確率は加害者になるよりもはるかに高いものだと感じます。

犯罪の被害者になってしまった場合、
体の苦しみ、心の苦しみ、さらに経済的苦しみは、被害者そしてその家族に大きくのしかかってきます。

2004年に成立した「犯罪被害者等基本法」
これは犯罪被害者に対して再び平穏な生活をおくれるよう国や地方自治体が適切な施策をとりなさいというアウトラインを示したものであり、具体的なものはほとんどありません。

犯罪被害者になった場合、損害賠償請求権は生まれますが、加害者に支払い能力がない場合がほとんどで、被害者の経済的負担は大変なものになってしまいます。
国からは見舞金程度のものが出る程度。

オウムの被害者だけでなく、大勢の犯罪で被害に遭った方々が救いの手を待っています。


本当にひとごとではないのです。

国や自治体は具体的に動くことに「待った」はできません。


投稿者 : 2006年09月18日 18:39