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2006年05月02日

MO編集から考える(担当☆新人たかお)

こんばんは、新人のたかおです。
ご無沙汰しております。

午後、今日の取材からQRに戻って来ると…
那須さんとびん記者①.jpg
鈴木びん記者(右)が編集のプロこと那須さん(左)から、
MO編集機の使い方を教わっていました。

さて、今日の取材は…?
憲法改正に向けた「国民投票法案」の制定に関する
衆議院の憲法調査特別委員会の記者会見がありました。
その取材のため、衆院第一会館へ行きました。

会議室に入ってみると、人が少ない。
おそらく、GWで国会担当の記者も休んでいるのでしょうか…。
カメラも1台のみで、マイクはQRと合わせて2本。
都合があるからでしょうか、それとも関心が低いからでしょうか…。

この憲法調査特別委員会は、与野党で、
憲法の改正手続きに必要な「国民投票法案」をめぐって
協議を重ねて来ました。

「改憲」の自民と「創憲」の公明の与党、「論憲」の民主。
「護憲」「改正反対」の共産と社民。
改憲・護憲の双方が同じ土俵にはいるものの、
基本的には憲法改正の方向で議論が進んでいます。

今日の会見で、委員長の中山太郎議員は
「共産・社民にも『オブザーバー』として協議に
参加して頂いている」と発言しました。

この「オブザーバー」とは、英語では"observer"で、「立会人」の意味。
ちなみに、動詞の"observe"は、"ob→of"で「前に」、
"serve"「差し出す」なので、「前に差し出す」という意味から、
「(目を)前に出す」→「観察する」、
「目を前に出して見る」→「(法律を)遵守する」という意味も派生します。

「憲法改正ありき」の場では、
共産・社民の憲法改正反対の意見は
「オブザーバー(傍観者)」に過ぎないとでも、言いたかったのでしょうか…。
会見を聴いていて、そんなことを感じました。


さて、話題を元に戻します。
戦後60年を過ぎ、憲法改正の是非をめぐる論議は
ますます活発になっています。
憲法改正に関する条文は現行の憲法96条に規定されています。

憲法96条によりますと、
憲法改正は、
①衆参両議院の総議員の3分の2以上の賛成をもって、国会で発議された上、
②国民投票で過半数以上の賛成を必要としています。
この2段階を踏まなければ、憲法改正は法律上、出来ません。
そもそも憲法改正には、大きな「歯止め」、しかも2段階があるわけです。

これは、現行憲法(日本国憲法)の制定の経緯が
深く関わっていると言われています。
60年前の戦争の反省を踏まえて、
「戦争の放棄」などを含む3原則が組み込まれました。

それは、連合国軍(米軍・GHQ)が日本を占領した際、
「二度と戦争を起こさない国」「非武装国」にするために、
規定したと言っても過言ではありません。
そのため、米軍・GHQにとって、日本が独立後、憲法を変えて、
「戦争が起こせる国」になってもらっては困るわけです。

そこで、憲法改正の条文において、「歯止め」を効かすことによって、
憲法を改正しにくい、硬性憲法としての性格が
全面的に打ち出されたわけです。
米軍・GHQは、日本が戦争へ向かおうとする可能性、
日本が勝手に戦争へ飛び立とうとする「翼」を折ったと、
表現出来るかもしれません。

また、この96条には、
有権者の年齢制限や有効投票総数の数え方などが、
個別具体的に定められていませんので、
憲法改正のための手続法が必要となります。

この手続法=国民投票法案で、手順の詳細をルール化するにしても、
それには、改憲派と護憲派に分かれて大きな議論が起きて、
なかなか国民投票法案の制定には至らないと、
米軍・GHQは考えていたと推測されます。
というよりも、むしろ、米軍・GHQは憲法改正を
想定していなかったとも言えるかもしれません。

実際に、60年経った現在、与野党が国民投票法案の制定に向けて、
意見を異にする論点に関して、合意を図っていますが、
今日のニュースでお伝えしたように、
自民・公明両党と民主党との間で、調整が難航しています。


ところで、60年前に現行憲法が制定されて、わずか4、5年で、
日本を取り巻く国際情勢は大きく変わります。
米ソ冷戦の始まりで、朝鮮戦争の勃発です。
その冷戦構造の中で、
米軍・GHQは日本の位置付けを考えるようになります。

それは、日本が1951年に国際的に独立して、GHQが撤退した後も、
日本が1956年に国連に加盟した後も、基本的には変わりませんでした。
そして、冷戦構造が崩壊して、国際情勢が再び大きく変化しても、
米国の対日政策は変わっていないと言えます。

現在、米軍基地のグアム移転に伴う、
日米の金銭的負担の割合が大きな外交問題となっています。
これを1つ取ってみても、終戦から現在まで、
米国を「主」、日本を「従」とした日米関係は変わっていない。


ここで、私の考え方は「右」でも「左」でもなければ、
「コンサバ」でも「リベラル」でもないと言いたいです。

現実で起きていることは複雑で、矛盾を孕んでいるからです。
「日米関係があるからこそ、日本は『血』を流さないで済んで来た」という考え方も、
「日米関係があるからこそ、日本は米国の要求を鵜呑みにして来た」という考え方も、
「日米関係があるからこそ、日本は国際社会で地位を築き上げて来た」という考え方も
「日米関係があるからこそ、日本は近隣諸国との関係を悪化させて来た」という考え方も、
どれもある一面を言い当てていると同時に、言い外れてもいます。
どれも正しいわけでありますが、誤りでもあるわけです。

ただ1つ言えることは、日本も米国も、その時の国際情勢に応じて、
臨機応変に、自国にとって、同盟国にとって、あるいは国際社会にとって、
よりベターな選択をするような、外交政策をとっているということです。
それと同じように、私自身も、その時の見方や価値観というフィルターを使って、
現実に起きていることを判断しているということです。


戦争、米軍、外交という観点から、憲法改正について考えてみるとどうか?
「現行憲法はGHQの『押し付け憲法』か?」
「本当に現行憲法を改正する必要があるか?」
私も確信を持って、「これだ!!」という選択を出来ません。

ただ、個人的には、先輩(那須さん)が後輩(びん記者)に対して丁寧に、
分かりやすく教えている光景がより長く続く方を選択したいとは思います。
那須さんとびん記者②.jpg

明日は59回目の憲法記念日。
憲法改正の議論が徐々に過熱して来ています。
みなさんはどのようにお考えになりますか?


新人 たかお

投稿者 : 2006年05月02日 19:50