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2013年01月16日

第148回芥川賞・直木賞 受賞作決定!


第148回芥川賞と直木賞の受賞作が決まりました。

なんといっても驚かされたのは芥川賞の黒田夏子さんですね。
75歳9ヶ月での受賞というのはスゴい!
これまでの記録は森敦さんが名作『月山』で第70回芥川賞を受賞した
61歳11ヶ月ですから、大幅な記録更新ということになります。

受賞作『abさんご』(文藝春秋)についてはあらためてご紹介しますが、
老境に入った作家が書くのにふさわしい
枯淡な趣の作品などを勝手に想像していると面食らいます。
全文横書きでカタカナやかぎかっこを使わない実験的なスタイルだからです。

これで思い出したのが、
昨年73歳でデビューした多紀ヒカルさん(男性です)。
デビュー作『神様のラーメン』(左右社)は、
新幹線で出会った男と北海道の原野で噛みつき合戦をするといったような
ハチャメチャでナンセンスなストーリーの短編を集めた短編集でした。

なんだかお年を召した方のほうが
のびのびと小説を書いているような気がするのはぼくだけでしょうか?


一方の直木賞は、
予想通り安部龍太郎さんの『等伯』が受賞した他、
朝井リョウさんの『何者』も同時受賞でした。
朝井さんは今回はないだろうと思っていたんですけどねー。

それぞれの受賞作については、あらためてちゃんとご紹介します。

みなさんおめでとうござます!!!


投稿者 yomehon : 2013年01月16日 21:32